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「は、あん、ん、んぅ、んぁ、あ…… っ」 後ろに手をついて、膝の内側で支えて尻を浮かせて。俺は本郷の身体の上で、腰を振った。 支えてないちんこが跳ねて、尿道に残ってたゼリーが飛び散る。 目の前には、自分の痴態が全部鏡に映っていた。 恥ずかしくて目を逸らすと、本郷が爪を立てた乳首が悲鳴をあげる。 何も言われなくたってわかる。言われたとおりにできなかったら、お仕置きされる。 それが嫌で、でもそんなのにも、身体がキュンとするようになっちゃって…… ほんとどうかしてると思うけど、そういう不文律が、ちょっとだけなんか嬉しいんだ。 俺たちだけの甘い約束に、身体の奥が熱くなる。 あぁ、俺ってやっぱ、Subだったんだな…… 「海老沢、すげぇエロい…… ヤバい、かわいい…… 。この辺が()いんだ?ここ、気持ちいの?」 快楽に任せてずっと浅いところを抽挿させてた俺は、自分勝手な動きにハッとした。 もっと奥にも、しないと。根元まで入れて擦った方が、本郷は気持ちいいに決まってる。 「あぅ、ん、んぅ…… 」 奥…… 奥にも、もっと…… 動きをゆっくり、縦に大きく振り始めた俺の腰を、本郷が熱い手で押さえた。 「…… ?」 「自分のいいとこに当てろって、言ったろ?余計な気ぃ遣わなくていいから、これ全部撒き散らすとこ、早く見せろよ…… 」 「あ…… っ!」 腹の上から膀胱を強く押されて、圧で漏れ出たゼリーが先っちょから飛び出した。 出たのはゼリーだけど、粗相したような感覚に羞恥が押し寄せる。 「い…… イきそうだから、俺…… 」 「だから、早くイけって。我慢しろって言ってないだろ?」 「でも、一緒に…… イきたいから…… 」 俺の中にいる熱いのがブルッと震えて、本郷が獣みたいに低く唸った。 「お前今日、どうしちゃったの……?オレほんと瀕死なんだけ、ど!?」 「ひぁ…… っ!」 猛り狂ったように激しい抽挿を始めた本郷に、身体が跳ねる。 「あ、あ、やぁ、あぁ、あ、あんん、あ、だめ、も、あぁ…… っん!」 腹のゼリーが揺れる。力を抜いたら今にも、堰を切って溢れそうな感覚に、グッと力を入れて耐える。 「やぁ、あ、や、やぁ、あ、出、出る、出ちゃう、や、あ、あーー…… っ!」 快感の波に翻弄されて、全てを手放したような開放感に思考が押し流された。 放出され続ける白濁の液体に刺激される身体の、痙攣が止まらない。 星がチカチカしてる。 震える腰の奥に、じわっと広がる熱を感じた。 「あ…… はぁ、あ、は、はぁ…… 」 最後まで押し出した白濁にまみれた俺の身体を、息を乱した本郷が後ろから強く抱きしめた。 ぐったりした身体を中と外から温められて、ものすごい安堵と多幸感に包まれる。 「大好きだよ、オレのSub…… 」 ハレーションを起こした脳に注がれた本郷の告白が、甘い愉悦の波になって、身体中に染み渡った。

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