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終章・ハッピーDom/subライフ
「なぁなぁ、ローションストッキングって、知ってる?」
新学期が始まって早々の昼休み。夏休み中にネタを仕入れたらしい柳瀬が、身を乗り出すように聞いてきた。
なんかエロい匂いのするやつだ。オレがチラッと横目で見ると、海老沢は警戒するような微妙な顔だった。
「ストッキングってあれか、銀行強盗が頭にかぶってるやつ?」
「バカお前それなんか混ざってるわ。女子が履くやつだよ、スカートの下に。」
「あぁ、それが何?ローションどうすんの?」
加古も秋山も、こっち見ないで食ってるけど、興味津々で聞いてるのは絶対間違いない。
エロい話が好きじゃない男なんかいない。
でも海老沢だけが、続きを聞きたくないみたいにそわそわと弁当をしまい始めた。
「ストッキングをな、ローションでべとべとにしてぇ、こうさ、先っちょに被せてゆるーくごしごしするって、そんだけなんだけどさ。」
「ほう。」
「なんかもぉ、ヤバイらしいぜ。悦 すぎて漏らしちゃうってさ…… 」
「ほおぉ!」
それはいい。非常に興味深い。
そんな話を聞いた暁には、是非試してみなければ。
期待と愛情に満ちた目を向けたら、海老沢はすごく嫌そうな横目でオレを見ていた。
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