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第7話
ラウールとは、結局セックスの話はできなかった。
私が話そうとすると、毎回遮るから。
それに、その話題をださなければラウールは子供の頃と同じ笑顔をうかべるのだ。
無理にあいつを責めて、傷つける必要はないんじゃないか。
……違う、ちゃんと分かってる。
ラウールとしっかり話をして、救わなければならないことを。
ただ、私が傷つくことが怖いのだ。
「ねぇ、絶対また会いに来てね」
「気が向けばな」
「酷いね。私は今離れるのが寂しくてしょうがないのに」
やけに素直なこいつは、やっぱり弱っているのだろう。
できるだけすぐに、暇を見つけて訪ねよう。
ラウールが、壊れてしまう前に。
たった2時間の逢瀬を終え、私は屋敷に戻った。
レナ様はまだ家庭教師と勉強中だ。
不安も心配も顔から消して、家事に取り掛かった。
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