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可愛いショタとわんわんプレイ(あいま・著)

「僕、犬を飼ってみたい。」 事の発端は、そんなまどかの一言だった。 矢馬田(やまだ)まどか、小学校6年生。こいつは、俺の彼女の弟だった。 最初は、可愛いなんて安易にちょっかいを出してしまったのだが。 気づいた時には形勢逆転、俺は、まどかのモノになった。 この愛らしい容姿からは考えられないくらいのドSぶりに、虜になるのはあっという間。 彼ナシではいられない、彼の命令には逆らえない、むしろそれらが快感だと教え込まれてしまった。 対する俺は、淀橋(よどばし)由詩(ゆうた)、高校3年生である。 「だ・か・ら! どうしてこうなった?!」 俺は、赤い首輪とリードをつけられて、ダイニングの椅子に繋がれた。 更に「犬は服着ないでしょ」と言い、一糸まとわぬ姿にされて、四つん這いを強いられている。 子供の思いつきは、怖い。 どうして「犬が飼いたい」という話から、「俺が犬になる」という展開になっているのだ。 「今どきの犬は、服着てるだろ…。」 「由詩お兄ちゃんには必要ないでしょって言ってるの。さ、お散歩いこー!」 まどかはそう言いながら、無邪気な笑顔を輝かせ、ダイニングチェアにくくりつけてあったリードを取る。 そしてそのリードを引きながら、あろうことか玄関へ向かったのだ。 「ちょ、ちょっまてっ! そ、外に行く気かよ?!」 「あたりまえじゃん。お散歩はお外でするんだよ?」 「そうじゃなくて、俺、服着なきゃっ…」 慌てて、服を取ろうと手を伸ばすと…… ぐいっ、とリードが引っ張られ、首輪が喉元をくっと絞めた。 「んぐっ、」なんて変な声が出て、四つん這いの姿勢は床に崩れ落ちる。 「……何度も言わせないで。犬に服は必要ないの。言うこと聞かない犬はお仕置きするから。」 お仕置き、という言葉に背筋がゾッとした。 まどかのお仕置きは、いつも耐え難いことばかりされる。洗濯バサミで乳首を挟まれたり、自分の出した精液を飲まされたり……他にも色々されのだ。 思い出すだけで、足がふるふると震えてしまい、俺はまどかに逆らえない事を思い知らされる。 もう、どうしようもなくて、俺は素っ裸のまま玄関まで四つん這いで歩いた。 これを歩くと言っていいのか分からないが、四足歩行という意味では、歩いているのだろう。 がチャリ、と玄関がまどかによって開けられて。 オレンジ色と藍色のグラデーションに染まる空を、いつもより低い位置から見上げた。 「おいで、お兄ちゃん。大丈夫、今なら人が居ないから。誰か来たら隠れていいよ。」 こんなところで優しくされても、正直困る。 だって、嫌なことなのに…優しくされたら、逃げられないじゃないか。 さらり、と涼しい風が肌をすべった。 丁度良い気候のはずなのに、少し肌寒く感じて、身体がぶるりと震える。 「っふ……ぅぅ……」 たった、それだけ。 風が触れただけなのに。 ゾクゾクが全身を駆け巡って、敏感な突起を尖らせる。 いや、風の所為だけではないだろう。 見られるかもしれない、だれかが来るかもしれない。そんなスリルが身体をより敏感にするのだ。 家から数メートル、リードに引かれて着いていくと、住宅街の十字路に連れてこられた。 その角にある電柱を、まどかが見上げて「よし」と笑みを浮かべる。 「ここでおしっこしよ。」 「……はあ?!」 「犬のトイレは電柱なんでしょ? ……できるよね?」 もう、嫌とは言わせない雰囲気だった。 でもだからといって、こんな所で…… 「た、たのむ、もう無理……そろそろ誰か来るって、もう帰ろう、な?」 「おしっこしたら、帰ってもいいよ。ほら、片足あげてシてごらん。」 まどかが、そういいながらクスりと笑う。 俺は、その笑顔に逆らえなくて…… 電柱の方へ身体を寄せ、片足を大きくあげた。 すると、半立ちになった自分のペニスが冷たい風にあたり、思わず「っんん」と身震いした。 「ふふっ、お兄ちゃんってば。おちんちんも乳首もこんなに勃たせて。コーフンしてるの?」 「……っるせ、興奮、なんかっ、」 「ああそう? ここが見晴らしの良い十字路で、恥ずかしいところ丸見えだから、興奮してるのかと思った。」 そういわれると、たしかに、そうだ。 こんな電柱の横で脚をあげれば、後ろ側からは孔が丸見えなのだ。 それを認知して、身体が熱く焦り出す。 はやく、はやく、はやく。 みつかるまえに、ここから離れなければ……! 幸い尿意も近い。 ……はずなのに、羞恥心が邪魔をして尿が出てこない。だめだ。こんな体勢だから余計に出ない。 「っ、う、で、出ない~!」 ぎゅうっと身体に力がはいって、なかなか尿が出ない。するとまどかは、リードを持ちながら俺の後ろへスタスタと移動した。 「?」とまどかを目で追っていると、まどかは溜め息をひとつ吐き……手を大きく振りあげていて。 ひゅんっと風を切る音と同時に、 「はやくし…て!!」 ――バチィィイン と、最後の「て!」を強調しながら、乾いた音を周囲に響かせた。 「ッんあ゛ぁぁ!」 身体が跳ねるくらいの衝撃が尻たぶに与えられて、思わず声をあげてしまう。 皮膚がぴりぴりして、痛いのに、腰がゾクゾクと震えた。 「うるさい、近所迷惑でしょ。さっさとおしっこしなよ。ほら!」 もう一度。 バチィッ、と破裂音が聞こえて、再び尻たぶに痛みが走った。 叩かれた部分がどんどん熱くなっていく。 「あっ、あぁ゛、や、痛いっ」 必死に声を抑えようとしてるのに、スパンキングは止まってくれなくて。 痛くて痛くて、どうしようもなく辛いはずなのに……鋭い痛みが身体を突き刺す度に、頭の中が真っ白になり、辛さもなにも考えられなくなっていく。 絶え間なく与えられたスパンキングに、意識が保てなくなってきたのか、ふっ、と気が緩んでしまった。 同時に、ペニスがじわりと熱くなって…… 「ッあぁぁ……だめ、出るぅぅ…」 ぷしゃぁぁ……、と情けない音と共に、俺は、電柱に向かって弧を描くように尿を放ったのだった。 * 「もう! 二度と! やらないからな!」 全部が終わって、やっと着衣できたところで、俺はまどかにそう訴えた。 まどかは「え~~」と言いながら凄く残念そうな顔をする。 「可愛かったのに。ちゃんとお外でおしっこできたねって褒めてあげたじゃん。」 「そういう問題じゃない! 全裸で外に行くなんて、見つかったらマズいだろ。」 絶対、絶対、もう二度と、あんな醜態は晒したくない。幸い人は誰も来なかったけど、スリルがあっていいとか、そういう、問題じゃないのだ。 すると、まどかは「わかった。」とやけに素直に返ってくる。 あれ? いつもなら、駄々をこねて言うことを聞かないのに。まあ、いいか。 そう、ほっとするのも束の間。 「じゃあ、明日、ペットシート買ってくるね!」 外がダメなら、屋内で。 まだまだ、まどかのおままごとは終わっていなかった。 新たなプレイの予告をされ、俺は、ぐずり、と下半身が疼くのを確かに感じてしまったのだった。 -end-

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