「も、や、やめ…っ、ひ、ぅ…っ！」 両手を頭上で押さえつけ、振りほどけないのをいい事に、ソウは俺のを握って上下に扱く。 片手なのに握力が強くてビクともしないし、暴れて先ほどのように怒られるのも怖くて、思うように抵抗出来ない。 「ぁっ、や、ソウ…ッ待っ…ンンッ！」 「…口、閉じてんじゃねぇよ。声きかせて、顔みせろ。」 「ぅあっ！や、やだって…ッ！」 ソウが俺の顔を見下ろし、下腹部からはくちゅくちゅという水音が聞こえ、恥ずかしさで口を閉じるも先端を指の腹で抉られた瞬間、体を仰け反らせて反応してしまう。 最初は萎えていた俺のも、擦られれば嫌でも勃つし、同じ男だからいいところを知っていてしつこく弄ってくるし、そうすれば気持ちよくもなって…俺はまた、流される。 「ソ…、や、め…っ、そんなしたら…っ！」 「ん？イっちゃう？」 「わかっ、て、なら…ンッ！…はな、せっ！」 フーッフーッと限界と戦う俺は、涙目になりながらもキッと睨んで威嚇する。だが、ソウの手は止まるどころか、より一層早くなった。 「ナオ、その顔は逆効果だ。」 「んぁあ…っ！や、いや……っひゃん！」 絶頂が近い俺を追い込むように与えられる快楽が背筋をゾクゾクさせ、嫌だと目を固く瞑った俺の耳を、突然ペロリとソウが舐める。その感覚にビクンッと体を震わしながら、甘い声が洩れた。 「あ…っ、あ、ち、ちが…っひぁあッ！」 「…んだよ、ちょっと甘噛みしただけでそんな声出してるくせに、違うも何もないだろ。」 ふっと息を吹きかけられたり、かぷりと歯を立てられる度に、俺のモノから透明な液体がピュッピュッと溢れ出し、俺の目は快楽に堕ちていく。 「う、ぁあ…っ、も、やらぁ…っ！」 「んー、気持ちいいなぁ？ナオ？」 「ぅひ…っ！あ、あっ、アッ！で、る…っ！」 涙で視界がボヤけていって、口からは無意識に唾液を滴らせる。 「俺の手でイっちまえ。…ほらっ！」 「で…ッぅああっ！！」 カリッと爪で先端を軽く刺激された瞬間、俺の我慢は欲と共に一瞬にして飛び散った。 ガクガクと腰を浮かせ果てているこの時間が、とても長く感じた。 「は…っ、はあっ…、」 「…たくさん出たけど、まだ残ってそうな？」 「…はぇ…？」 「ほら、扱くとさ…。」 「ァッあっ、待っ…！やンッ！」 イったばかりで敏感になってるそこを、ソウは容赦なく扱く。追い込むように与えられた快楽に体を震わしながら、色が薄くなった精液をぴゅっぴゅっと出した。 「なぁ、このまま吸って出してやろうか？」 絶頂直後で力が入らずぐったりする俺に、面白がるように人差し指の腹でツンツンと先端を突き、笑いながら言うソウ。 「…ふぇっ、ひっ、ぅう〜っ！」 「えっ！？」 けど、俺は限界だった。 「も…っ、やだぁっ！うわぁぁんっ！」 「え、ちょ…、ナオ…っ？」 「かえる…、お家、かえりたいぃ…っ！」 「………。」 「ソウのばかぁっ！！」 わーっと子供のように泣きじゃくる俺を見て、ソウは少しオロオロと戸惑いを見せる。 友達だと、また仲良くなれると思っていた分、ソウの行動は余りにも…。 それは俺の許容範囲を遥かに越えた。 「…はぁ、わかったよ、ナオ。わかったから、もう泣くな。」 「うっ、ぅっ…！」 「送るから、泣き止んで帰る支度しな？」 「っう、うん…っ、」 ため息を吐きながら、ポンポンと俺の背中を優しく摩った後、床に落ちてたパンツを拾う。それを受け取り、ズッと鼻をすすって涙を拭き、イソイソと着替え始めた。 「準備できたか？」 「ん…。」 「じゃあ行くぞ。」 辺りはもう薄暗くて、泣いた顔が目立たなくてよかったとぼんやり思った。