悪魔の囁きとは、まさにこの事。 シュンという男は、天使のような顔をして恐ろしい事を言うのだ。 「あ…っ、く…ぅう…ッ、」 「ナオくんの顔、涙と鼻水でぐしゃぐしゃだ。」 「ひン…、もぅ、はなしてぇ…っ！」 頬を伝う一粒の涙をペロリと舐めるも、根本を堰き止めてる手は、一向に離す気配がない。 「ふふっ、かわい。…出したい？」 「…し、たい…、」 「ん？なんて？」 「っもう、だしたいぃ…ッ！」 「じゃあ、言って？…大丈夫、僕しか聞いてないから。」 ね？と、耳元で囁くシュンくんの声は、限界が近い俺にとって、それはもう優しく思えて…。 「…しゅ…く、ん…、」 そんなシュンくんの首に手を回し、聞き取れるかわからないくらい小さな声でシュンくんに語りかける。 「どうしたの、ナオくん？」 「お、俺…っあぅ…っ！」 諦めてボソボソと話し始めた俺の邪魔をするかのように、今度は根元から手を離して、射精しない程度の力でゆっくりと上下に動かした。 「聞いてるよ。ナオくんの声も…、この音も、ね。」 「ぁあ…っ、お、れの、っひぅう…ッ！て、やら…ッとめ…っンン！」 「ほら、ちゃんと言ってよ。」 「言う…、言うからぁ…ッ！っアァンッ！」 「可愛いなぁ…。」 少しだけ握力を込められ、堪らずビクビクと腰を震わす。たったそれだけのことすら、今の俺には耐えがたい快楽で、理性を吹っ飛ばした。 「は、っはァ…ッ、おれの、えっちな汁…っあふれちゃっ、あぁ…っ、も、イかせてぇっ！」 「んー、これが限界かな？」 少し物足りないような言い草だが、やっと許してもらえたのか、シュンくんの手が徐々に早くなっていき、俺は直ぐに絶頂へと昇り詰める。 「あッ、いく、いくいく…っ、しゅん、く…っ、みてぇ…ッ！！」 「…見てるよ。」 「っふあ！？イ…っ、んぁあ…ッ！」 不意に尿道を親指の腹でグリッと抉られた瞬間、俺は背中を反らせながら、びゅくびゅくと白濁した液体を放ち、シュンくんの手を汚していく。 「あっあっ、しゅ、く…とまらなぁ…ッ！」 「うん、ちゃんと見てるから、全部出していいよ。」 ずっと我慢させられてたからか射精は長く、いつまでもトプトプと溢れ出していた。シュンくんも、最後まで絞り出そうと動かすのをやめない。 「ぁ…ッ、も、やら……ながぃぃ…っ！」 長く続く快楽に視界が歪んで、時折ビクンッと体を跳ねさせた。 「あ、あぁ…っは、はぁ…っはぁッ……。」 「…いっぱい、でたね？」 「ぁ……ぅ…。」 やっと終わった頃には、疲れ果てていた。 まさかこんなに焦らされるなんて思ってなかったため、余韻に浸るより先に眠気が襲う。 「眠い？寝ていいよ。」 サラッと俺の髪の毛に手を通し、微笑みかけるシュンくん。 普段一人でする時は、少し余韻に浸ってからさっさと片付けて寝るという、もはや流れ作業に近い感覚だが、シュンくんの声と温度が、なんだかとても心地が良くて…。 「しゅんくんも…、」 「ん？」 「おれ、する…。」 寝たいという気持ちよりも、シュンくんの窮屈そうなパンツの中を、今度は俺がどうにかしてあげたいという気持ちになった。 「え？…ちょっ、ナオくん！？」 「うるさい…、足、開いて…。」 「うわっ！いいよ、僕のは！」 「よくない、だってココ…、だしたいって、いってる……。」 「……っ、」 強引にシュンくんの足を開かせて、膨張して苦しそうなパンツのラインに軽くちゅっと口づけた。