「あぁあの…っ！？いれないよね？いれないんだよね！？」 シュンくんの言う通り四つん這いになって、次の指示を待つ。何させられるのかわからず、ビクビクする俺の声は震えていた。 「ねぇ！？いれないって言ったよね？俺こわいのやだよ…っ！」 「大丈夫、いれないよ。」 「じゃ、じゃあ、なにするの…？」 「ん？セックス。」 「セック……っえ！？いれないって…！」 「うん、いれないセックス。」 真顔で答えるシュンくんに、俺は全然理解が追い付かず思考を停止させる。 彼はさっきから何を言っているんだ？ 「い、れないセックスって…っうわッ！？なに…！？」 「脚閉じて。腿に力入れててね？」 「な、なにし……っひゃぁ！？」 戸惑う俺なんてお構いなしに、両腿の外側に手を添えたかと思えば、今度は内腿の間に自分のそそり勃つそれを挿入した。 「んっ…、結構、いいかも…。」 「ぁっ！しゅんく…っこれ、やば…い…っ！」 ぱちゅっぱちゅっと音を立てながら、抜き差しを繰り返す。その度にシュンくんのと擦れて、じわじわと再び下半身に熱が集まった。 「ナ、オくん…っ、きもち、いい…っ？」 「ぁっ、あっ！こん、なっ、だめぇ…っ！」 「うん…っ？」 四つん這いの俺にシュンくんが腰を打ち付ける度、錯覚してしまう。こんなの、まるで…。 「せっ、くす…っ、きもちぃ…、」 「…ふふっ、でしょ…っ？」 シュンくんの顔は見えないけど、きっと意地悪く、そしてエロい顔で笑っているんだろうな。 「やってしまった……。」 「いや、ヤッてないけどね。」 「なんてことをやってしまったんだ…。」 「いや、だからヤッてないけどね。」 「もうお嫁に行けない…。」 「お嫁に行くつもりだったんだ？」 「…間違えた。」 事後、ベッドの上でパンツ一枚のまま羞恥で枕に顔を埋める俺と、その隣で同じように横になるスッキリ顔のシュンくん。 「まぁそれも間違いじゃないけどね。だって僕が嫁にもらうから♡」 「…うん、ちょっと黙ろうか。」 数分前の自分を忘れたい気持ちでいっぱいな俺は、シュンくんへのツッコミもこれが精一杯で。 「えー？怒ってるの？あんな状態で寸止め食らわされた事より怒れる理由ってなんだろう。」 それが気に食わなかったのか、わざとらしく痛いところを突いてきた。 「いや、それは…申し訳ない…。けど、シュンくん少しだけって言ったもん…。」 「まぁ、ある意味少しだけだったけどね。」 「…なんか中学生みたいだったよ。"先っちょだけ！先っちょだけ！"みたいな感じで全然余裕ないの。」 「じゃあナオくんは女の子みたいだっだね。"怖いからいれないでぇ！"なんて怯えちゃってさ。」 「………。」 女の子ってのも、あながち間違いではないけどね〜と笑う大人気なさすぎるシュンくんに、俺は返す言葉も見つからず、歯を食いしばるだけだった。