92 / 146

Page92:ガチンコ!キス勝負

「んぅ、ふ…っぁ…、」 くちゅくちゅと水音を立てながら、溢れた唾液が顎を伝うのも気にせず舌と舌を絡め合う。 ゼロ距離なのに、それよりももっと近くに、なんて思ってしまう。 シュンくんの頬を手で包み込みながら、今までのキスよりも深く唇を合わせた。 「ンンッ、ふっ、ぅ…んむ…っンぁッ!」 シュンくんの手が俺の乳首に触れ、きゅっと摘み、ピリリッとした快感に身体が反応すると、シュンくんがフッと笑った気がした。 それがなんか悔しくて、負けじとシュンくんの口の中を貪る。 「んっ、ンン…っ、」 絶対、離してやるものか。俺のキスでめろめろにして…。 「…っンあ…ッ!」 不意にパンツの中に手が入ってきて、俺はシュンくんから口を離してしまった。 「へへっ、僕の勝ち。」 「っずるいぞ!そこ触るなんて卑怯…ぁんッ、」 ぬちゅりと先端を親指でいじられ、小さな喘ぎ声が口から出る。ふわふわとした快楽に、力が抜けた。 「ほらナオくんのここ、キスだけでとろとろ…、すっごいえっちだね。」 「ぁっ、もっ、ち、ちが…っ、しゅんく、が…っ、ぁあッ!」 「違わないよ。…ね、下も脱ごう?」 なんて聞いたくせに、俺の返事も聞かずスルンと脱がしていく。 何も身につけるものがなくなった下半身に空気が触れるのを感じて、今からする事への実感が湧いて少し気恥ずかしくなった。 「しゅ、しゅんく…っひぁッ!」 だが、そんな事を思ったのも束の間で、喋る暇も与えぬかのように、俺のを握って扱き出す。 直に触られる快楽を覚えてしまった俺の体は、悦ぶかのようにビクンッと跳ねる。 「ナオくん、もうイキそうだね。一回出しとく?」 「や、やだっ、しゅんくんもっ!んんッ、しゅんく、のも、やる…ッ!」 早くも絶頂を迎えそうになるのを堪え、俺はシュンくんを横に寝かせて、ズボンとパンツをパパッと脱がした。 お互い向き合うように寝転がる形になり、今度は俺がシュンくんのを握る。 「俺だけじゃなくて、しゅんくんも気持ちよくならなきゃ、やだ…。」 そう言って、ゆるゆると上下に手を動かしていった。 「ねぇ…っきもち、いい…?ちゃんと…ッはっ、ぁあ…、」 「んっ、いいよ、ナオくんの手…きもちい…。」 お互いに扱き合いながら、吐息を漏らす。 いいところを把握しているからか、油断したらすぐにイッちゃいそうで。 「ん…っく、ぅ…。」 今朝みたいな失態はもう起こしたくない、と俺は頑張って耐える。 「ぅ、あ…っ、も、もうっ!しゅんくんっ!そこばっか、や…ッ!」 「ふふっ、ナオくんのいいところ、知ってるもん…っ、」 だが、やはりシュンくんの手がそれを惑わす。 「っちょ、ぁっ、あっ、やばいってぇ…ッ!」 片方は扱き、もう片方は先端を手のひらで軽く撫で回す。 勝手に力が抜けて、だんだんシュンくんのを扱いていた手が止まり最終的には握ってるだけで精一杯だった。 「く、ぅう…ッ、も、むり、それむりぃ…っ、」 「ふふっ、ナオくんの手、止まったね。…我慢しないで一回イッちゃいなよ。」 ほらほら、と手を速め絶頂を催促する。 「ひぁ、あぅっ、待っ…、はやいぃ…っ!」 追い詰められた俺は、やめさせようとシュンくんの手に自分の手を重ねるが、力が入らないため、ただ添えるだけの意味のない手になってしまう。 「ナオくん、こっち見て…。」 「は、ぇ…っンンッ!ふ、ぁ…!」 名前を呼ばれシュンくんを見た瞬間、だらしなく開いていた口に容赦なく舌をねじ込まれた。 たださえイキそうになっているのに、そんなことをされてしまえば耐えれるわけがない。 「んっぅ…う…、んっ、…んンッ!!」 俺はキスされながら、シュンくんの手の中で達した。

ともだちにシェアしよう!