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第24話 束の間の休息

 翌朝、晴はお店が気になり、睦月の部屋のベットの上でそわそわしていた。病院の帰りにお店に寄ってもらい、1週間の休業の張り紙はしてきたけれど、身体のサイクルはいつものケーキを用意する時間に目が覚めていた。   「眠れなかったのか?」 「ごめん、睦月。起こしちゃった?違うんだ、身体が勝手にいつもの時間に目覚めちゃったんだ。習慣って怖いね~」 「そうか、なら店に様子を見に行くか?」  しばらく考えた晴だけど、家に戻れば仕事がしたくなるのは目に見えていた。 「いや、睦月が良かったら治るまでここに居させて」 「もちろんだ。今だけ、と言わず、晴にはずっとここに居てもらいたいくらいだ」  真剣に言う睦月の言葉に晴の頬は赤くなる。けれど、今回はイレギュラーとしても、もうしばらく今の生活サイクルを続けたかった。 「ありがとう。その言葉だけで嬉しいよ」  晴から睦月の唇に軽くキスを落とすと、いきなり身体は押し倒されて組み敷かれていた。 「ちょ、ちょっと睦月、朝だよ?朝」  晴の身体に睦月が朝の生理現象で、すでに兆し大きくなった物をを擦り付けて来た。真っ赤になり口では否定するも、睦月に抱かれ慣れた晴の身体は火が直ぐに灯るのを感じた。 「ほら、お前だって反応してる」             晴の下着の中に手を入れた睦月は、ヤワヤワと晴のオスを大きく育てていく。晴の感じる場所を熟知している睦月の手によって性感は高まり、口からは喘ぎが溢れた。 「あぁー!……ダメ……うぅん……ぁぁあ」  下半身はいつの間にか全て脱がされ、晴のオスから滴が溢れた。数時間前まで愛された晴の蕾は睦月の指を容易に受け入れ、2箇所同時に受ける愛撫に晴は身体を震わせた。 「来て、もう……」  堪らずに晴の方から求めていた。熱い視線と身体に晴は焼かれそうだった。睦月がゴムを付けている時間も惜しい位だった。 「行くぞっ」 「あー……あぁ……ぁぁぁあ……お、大きい……うぅっん」  晴は睦月の身体に脚を絡ませ自らも腰を降った。熱い迸りを身体の奥で受け入れる頃には何度も達して全身は汗に濡れていた。     晴をバスルームに運び身体を清め、ベットのシーツも交換をしたりして睦月は食事も取らずに出勤して行った。 「元気過ぎる。30才超えているくせに……」  晴はソファーでぐったりしながら食事も忘れて呟いた。 お腹が空腹を訴えて来た頃、晴はパンを焼いてジャムを塗り、簡単に食事を済ませた。  以前は何もなかった睦月の部屋には晴が来るようになってから、食材に溢れるようになっていた。  今まで朝食を食べなかった睦月も食べるようになっている。なのに今朝は晴の手の包帯を替えたり色々としているうちに時間がなくなり出勤して行った。睦月に食事をさせる事が出来なかった晴は悔しさに唇を噛んだ。 (出勤前のエッチは禁止だ!)  料理をせずに不摂生していた睦月に、キチンとした手作りの食事をさせるのが今の晴の生き甲斐になりつつあった。  そして、睦月の荒療治のお陰か、お店の事は気にならなくなっていた。 (どうしようかなぁ~。何をして過ごそう)  急遽出来た休息日を晴は有意義に過ごそうと思っていた。普段は出来ない事をしようと思って睦月の部屋の大掃除をしようとしたが手の怪我に邪魔をされ、掃除機をかけるだけに留めた。 (良し、こうなったら睦月へのクリスマスプレゼントを見に行こう)  コートを着込みしっかり首にマフラーをして出掛ける用意をした晴は、預かった鍵を使いしっかり施錠して冬の街に1人出掛けた。  久しぶりに来たデパートに晴は緊張をしていた。何も考えずに来た晴はメンズ売り場をウロウロと睦月を思い浮かべながら見て回っていると、1つの革財布が目に入った。焦げ茶色の革の照りもよく、手にもよく馴染んだ。 (革が好きな睦月には良いかもしれない)  自然に晴の頬には笑顔が浮かんでいた。 「すみません。この財布を貰えませんか?」  ショップの店員と思われる初老の店員に声をかけた。すでに気づいて居たのか、直ぐに側まで来てくれた。その身のこなしはすっきりして好感が持てた。 「こちらでございますね。商品を見て参りますのでこちらにお掛けになってお待ちいただけますか?」  そう言われ、勧められたソファーで待つ事にした。そうして待つ事数分もしない内に、両手に白い手袋を嵌めた店員は晴が指定した革財布を手に戻ってきた。 「大変お待たせ致しました。こちらでよろしいでしょうか?」 「はい」 「プレゼント用でしょうか?それともご自宅用でしょうか?」 「プレゼントでお願いします」 「お支払はいかが致しますか?」 「カードでお願いします」 「畏まりました。もうしばらくお待ち下さい」  晴の言葉にテキパキとラッピングをして支払いまで済ませてくれた。

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