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15−1
んー……朝?だね。あれオレ寝落ちした?
「──おはよう。秋彦」
「おはよ。春真……起きてたの?
何もしかしてオレの寝顔みてた?」
「ん」
首をコクコク揺らして赤ベコみたい。
これはかわいいな、純粋に。
「おでこに第三の眼とか描いてないよね」
「お前と一緒にすんな」
「はは。今度、邪眼描いてあげる。リアルなやつ。……ねえ。これ痛い?」
目に入っちゃったんだよね。
寝落ち前に拘束は解いたけど、
赤い筋が残った手首。
「いや──痛くない」
でも舐めたらビクッてなったよね。
擦り傷になってる?だったら可哀想とは思うけど……謝らないよ。オレが残した跡なんだから、ずっと消えなきゃいいんだよ。
「秋彦、まだ怒ってんの」
「──怒った理由は、判ってるの?」
「……ん。多分」
「ならもういいよ。その代り、二人で会わない。断り切れなきゃオレを呼ぶ。昨日みたいになっても触らせないで。出来る?」
え?なに笑ってんの。
「真剣に聞いてる?」
「──ごめん。でもそれ前にも聞いた。
中学の時も高校の時も」
「言った?オレそんな事」
「言っただろ忘れた?」
じゃあお前がその頃からフラフラしてたって事じゃないの。でもオレも成長してないみたいでちょっと格好つかないね……。わかったよ、ここはオレが大人になって折れてあげる。
「ねえ仲直りえっち、しよっか」
「こんな朝から?」
「時間を言うなら今日は土曜で、夜にはオレ居ないし」
お互い土日が休日だから、金曜の夜に会って土曜の夕方には帰る。日曜はフリー。決まりじゃないけど、ずっとそんな流れだよね。
「そうだけど……」
なんか寂しそう?
普段そこまで顔に出さないよね。
「いいじゃん。仲直りのチャンスを棒に振る手はないんじゃない」
「……うん……。
っあ、ん──ふぅ、んんぅっ……っ」
キスであっという間にスイッチ入ったね。
オレも昨夜のセックスで終わるの後味悪いし……いじめた分は優しくしてあげる。
「っあ、ゆうべから時間経ってないから、ソレしなくてもすぐに……んっ……は、いる」
うん。確かにすっごく柔らかい。
指三本すんなり食べてる。
「すぐに挿れるなんて誰が言った?
──腰逃げないで。もっとこっち」
「んあっ、やあ──っううん」
「気持ちいい?」
「っふ──ん。きもちい……」
え?お前まだ全然正気でしょ?
「どうしたの春真。素直だね」
「っだ、だって今日……
手が、やさし……っあんぅ」
「ああ──……お前の反応を明るい中でじっくり見たいからね。朝はちょっとレアだから」
今すっごい腰跳ねたね。
ビクビクしてるの押さえ付けてもっと触ってあげるよ。その方が、気持ちいいでしょ。
「あっ、あっ、それ、や──っ」
「いい?当たっちゃってる?」
「ん……っ、……も……と、して──」
「うん」
トロトロな顔で全身うねって気持ち良さそう。よくないとか嘘も言えないくらい悦いんだよね。見てるだけでオレも気持ちいい。
「──ずっとナカ擦っててあげるよ。
イくとこ見せて」
「ふっあっぁ……だめ、ぇ……」
「でもイッちゃうでしょ──ほら」
「あっ、あ、ああ」
「はる?我慢しないでイきな」
「あきっ、んんんっ……キ、ス……」
「ん、キスしたいの?」
「は、ぁ……ん、うん……っ」
「キスしながらイく?」
すごい声出ちゃいそうなんだね。口押さえて、またコクコク頷いてる。今度は純粋じゃなくてエロエロだけど。あー、お前おいしそう。
唾液がいっぱい出すぎてジュルジュルいうね。溢 れまくってベタベタだけどキス止まんない。早くイかないとその前にオレが、がっついちゃうよ。
「ふぁ、はあっ……あき、も、イくイく……っだめっ……ああ、ああ──っ」
「んぅ……っは……イッた?
ああ……まだイッてるか」
目の焦点ぼんやりしながら一生懸命こっち見ようとするのケナゲすぎでしょ。身体全部で縋りついてくる感じも、ものすごい好きだよ。こんな愛しい生き物いないよね。
「はぁ──かわいい。もうお前の中入りたい。
大丈夫?まだ無理かな」
「っ!?あきっ……??」
え?なんで驚いたの?オレ変なこと言った?
「春真?」
「……あ、うん……オレも、欲しい。して秋彦」
どう、したの──。
やらせたことなら今までにもあったけど──自分からそこまで──したことないじゃん。
顔真っ赤にしてオレを見れないくせに片足持って──孔拡げてみせるとか。
なにそれ視覚の暴力だよ。
……すげ……やらしい……。
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