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第1話

-俺が優紀と初めて出会ったのは、高校の時だった。 …俺は高校に入った途端、独り暮らしを始めた。 勿論、家族の誰ひとりも俺の住む場所の住所は知らない。 教えてないし、教えるつもりもない。 両親は兄貴さえいればいいらしく、俺が独り暮らしをしたいと言った時も反対しなかったし、何も言われなかった。 それは分かっていた事だ。 両親が俺に無関心なように、俺も両親には何も期待しない。 ただ、生活費だけ送ってくれればいい。 とりあえず、俺の口座に月々きちんと金は振り込まれている。 両親にとって、俺は問題さえ起こさなければどこで何をしていようが、関係ないらしい。 その為のお金。 つまりはそういう事なんだろう。 兄貴は最初は俺の独り暮らしに反対していたけど、志望校を言ったら何も言わなくなった。 そりゃ、そうだろう。 だから、俺はこの高校に入学する事にしたのだから。 俺は兄貴から自由になる為に、この高校を選んだ。 そして、入った高校。 そこで。 俺を見詰める視線に気がついた。 人に見られる事には、慣れている。 だが、その視線は今までのソレとは違う。 そう感じた。 視線の主を捜そうと首を巡らす。 だが。 そうすると、視線を感じなくなってしまう。 そんな事を繰り返していたある日。 俺は生徒会長に呼び出された。

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