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第11話

一緒に住み始めたから、俺は優紀に夜も客をとらせるようにした。 前は休憩時間や昼休み、放課後だけだったが。 優紀の家族がいくら優紀に興味がないとはいえ、流石に毎日、夜中に出て行かせるわけにもいかなかったが、一緒に住む事になった今なら毎日でも客をとれる。 -優紀は何も言わず、俺に従う。 俺が遊んで夜遅くに帰ってきても、優紀が帰ってきていない事はよくあった。 だが、それでも家に帰ってきている事は朝食がテーブルに置かれてある事で分かる。 真面目なのか、馬鹿なのか………。 優紀は学校に行く前に必ず俺の分も朝食を作って出て行くし、俺が指示した場所へ出かける時も夕飯を作って出かける。 俺が食べなくても、毎日作る。 (馬鹿なヤツ) 一緒に住み始めた頃は痛がる優紀の尿道を開発する事も面白かったが、優紀が慣れてきて嬉々として腰を突き出し始めると、興味をなくした。 それと同時に、優紀を抱く事も止めた。 今の優紀は“御褒美”をやらなくても、俺に逆らう事はない。 だからといって、優紀は俺に抱いてくれと言えるようなヤツでもない。 だから、一緒に住む事にしたんだから。 “御褒美”の代わりに。 ただ、俺が夜中に帰った時、優紀が俺のベッドの隅で俺の布団に包まって寝ている時があった。 隅っこで寝ているし、追い出すのも面倒くさかったからそのままベッドで寝たら、それから時々、俺が寝ている時に俺のベッドの隅で自分の布団を持ってきて寝ている時がある。 俺は部屋に帰らない時もあるし、何をするでもなく寝ているだけだし、隅っこで寝ているから邪魔になるわけでもないし、俺が朝起きると、綺麗にベッドの上からいなくなっているし、それくらいは“御褒美”として放っておいてもいいかとそのままにしている。 優紀を抱かせる場所に、俺はもう立ち会う事はなくなった。 LINEに待ち合わせ場所を書いて送るだけ。 優紀はそれを見て、待ち合わせ場所に行く。 後は知らない。 優紀がどんな風に抱かれているのか、何をされているのか。 時々、夜遅く帰ってきた優紀が、俺が寝ていると思ってか声を殺して泣いていた事も知っている。 そんな日は必ず、自分の布団を抱えて持ってきて俺のベッドの隅で眠る。 ダブルベッドで余裕はあるから、別にいいけど。 俺にくっついてくるわけじゃなし、邪魔にならないから別にいいと思い放っている。 ………そこまで俺と一緒にいたいなんて……。 (本当、馬鹿だよな………)

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