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第47話(R18)
片倉にとって長い長い一夜が明けていく。
石川は何度となく、片倉の肉体に愛撫を繰り返し、快感を植えつけて、快楽として燃やしていく。最後は片倉の亀頭がぽっかりと開いてしまうくらいに開いたが、精液をはじめ、出せるものがなくなり、淫らに震えるだけだった。
「貴方をここまでいやらしくしたあの人には焼けますが、最高に貴方は綺麗だった」
自分の陰茎で貫いてしまうのはもったいないくらいだった、と石川は告白すると、片倉の口内に埋め込んでいたボールをはずす。そして、素早く片倉の口元を押さえて、睡眠薬のカプセルを飲み込ませて、再びボールを喰ませる。
さらっとした液状の睡眠薬は一晩中、休みなく快楽に冒されて疲弊した片倉の体内にすっと入っていき、片倉が再び眠りにつくのは容易だった。
「もっとも、まだこんなにキツいなら指かローターくらいしか入らないでしょうけど」
最後だ、と言わんばかりに、石川の指が片倉の前立腺を抉るように突き、石川の舌が片倉の亀頭を挫くように舐め倒す。
だが、既に出尽くされ、舐め尽くされた片倉の亀頭には体液が僅かに感じられる程度だった。
「ンっ、ふっ……」
意識がないと言っても差し支えない片倉は石川の与えた快感に無意識に声を出した。
久川にしても、石川にしても、まだ片倉へ挿入を果たしていなかったのだが、十分に片倉の肉体を堪能していた。
石川もいつかの久川がしたように片倉の意識が完全になくなった後で、片倉の拘束を解き、裸体へ自らの精をぶちまける。
「さよなら、片倉先生。自分が言えた義理でもないけど、お幸せに」
石川は今の片倉の姿を画像で収めたら、久川と同じように今後、片倉を好きにできた……が、そうはしなかった。
石川にとっても、片倉の存在は麻薬のようなもので、自分の意思ではどうしても、抑えられなくなる。まさに社会的、道徳的に見て、様々な相対する感情が芽生え、最後には葛藤と良心の呵責で押し潰されそうになる。
悲しいことに石川の中には、片倉を犯したいという欲望も片倉に幸せになって欲しいという願望も同居していたのだ。
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