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第61話(R18)
「あンっ、アぅっ」
片倉と久川は3年前の夏に来た民家まで辿り着くと、その時に布団を敷いた和室へ布団を乱暴に敷いた。久川写真館で久川が電話をしていたのはおそらく、この民家を管理している久川の友人だったのだろう。
ともあれ、おまじないのキスで身体に火がついたのは久川も片倉も同じで、お互いの服を剥ぐように脱がせると、久川はカメラを扱う繊細な指で片倉の見事な胸板の上についている乳首を愛撫して、舌先で片倉の鈴口を弄る。
「相変わらず、凄い躰。袋はパンパンで、乳首と先を少しだけ触っただけでこんなにここを麻痺させて、潮でも吹きそうになっていて……」
久川は片倉の鈴口の愛撫を解き、同じく乳首を愛撫していた両手のうち右手のみを離すと、腹筋で覆われた腹部を触れる。波打った腹は卑猥という他なく、片倉も久し振りになる久川の愛撫に嬌声を上げ続ける。
「おまけに可愛い声も相変わらずだ」
射精し、震えたようになった片倉の鍛え上げられた胸板の上の乳首から、同じく震えている咽喉ぼとけを久川の左手がなぞるように触り、片倉は「うぅ、ウぅ」と声を出す。どうやら、片倉はまた射精しそうで、目元をきつく閉じて、頬を赤らめながらも、耐えていた。
そんな羞恥で満たされた片倉に久川は満足するが、さらに追い打ちをかけるように呟く。
「ちなみに、健人って下痢とかではないよね」
「え、あっ……!」
片倉が答える前に、久川の右手は片倉の大腸の辺りをぐるりと撫でる。
「今日は指だけじゃなくて、俺のも入れるつもりだから」
久川の言葉が片倉は一瞬、理解できなかったが、久川の言葉が続き、久川が服を脱ぐと、全てを理解できた。
「まぁ、健人の中に何かあっても、俺の指で掻き出してさ。空になったら、俺のを入れるまでだけど」
「いやぁ、そんなの、いアぁ!!!」
先程、感じていた羞恥など、羞恥ではなかったと思う程、片倉は腰を振りたくり、久川の指を拒む。片倉とて長い間、久川に焦がれてきて、やっと恋人になれた久川にここまで来て、抱かれたくないというのではない。
久川の指で老廃物を掻き出されながら、久川の陰茎を受け入れるのは文字通り、死ぬ程、恥ずかしかった。
だが、久川は「大丈夫」だと優しく言った。
「こんな事で幻滅するくらいなら最初から健人を好きになっていないよ。まぁ、どうしても、健人が嫌なら、今日、無理にしなくても良いけど」
片倉には今度の久川の言葉は分かる。
今までとは違い、片倉と久川は教師と父兄ではなく、ましてや不倫相手でもなく、恋人になったのだから。
「ズルい……」
「えぇ?」
片倉の声は確かに小さかったが、久川はわざと聞き逃したというように「もう1度、言って」と柔らかく笑う。
「ズルい人だと言ったんだ」
「うん……そうだね。それで?」
「俺だってずっと、貴方がっ、港がっ、欲しくて溜まらなかった」
「うん……嬉しいな。だから?」
「俺に入れて……ナカ、汚くても、許し……て……」
片倉の声は消え入りそうなのに、久川は片倉の言葉の1字1句を聞き逃さないで、片倉を押し倒して、片倉の腰の下に枕を入れる。それから、持ってきたローションを塗りたくって、片倉の直腸に指を挿し込んだ。
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