「一旦、服脱ごっか」 「ん……」 「ああ、いいよ、俺が脱がすから」 　このまま触れ続ければ、服や下着が汚れそうだと判断した志鶴は、彼を剥くことにした。手のひらで彼の体を大きく撫でるようにして、するすると彼の体を纏う布をほどいてゆく。男に服を脱がされることに恥じらいを覚えたのか、海は瞳を揺らめかせながら黙り込んでいたが、裸の体に落とされる志鶴の視線に心を濡らしてしまったらしい。触れてもいないのに腹をひくひくと上下させ、つま先でシーツを掻き、体の奥から湧き上がる蜜のような熱に小さく悶えている。 「あっ――……」 　志鶴が上半身を撫でてやると、海はびくっ！と腰を跳ね上げさせた。ぎゅっと枕を掴み、志鶴が手を動かすたびにびくびくと体を震わせている。くすぐったい、のではない。それはぴくぴくと震える彼の自身が証明している。 「あっ……あぁ……」 　志鶴が海の勃ちあがったものの根元に人差し指をあて、そのままゆっくりと、つーっと先端まで滑らせてゆく。それをしずかに、何度か繰り返せば、先端からぷくりと蜜が一雫こぼれ出た。とろ……と零れ落ちてきたそれを指の腹ですくって、先端を優しくくるくると円を描くように撫でてやると、海の口からため息のような蕩けた声が零れゆく。 「ひっ……、し、しづるさん……あぁっ……、な、なんか……変、……変です……待って……」 「変？」 　海は腕で顔を隠しながら儚い声をあげていた。その間にもとろとろと蜜はあふれてくるので、すっかり志鶴の指は濡れてしまっている。 「こんな風になったこと、ないから……怖い……」 「ん～？」 　志鶴は海の隣に横になり、腕枕をしてやる。そのまま濡れた先っぽをくちゅくちゅと優しくこねくり回しながら、耳を舐めてやった。 「あっ、……ん……ぁっ、あっ……」 「海が素直になってくれているから、感じやすいんだよ。ほんとうのきみは、こんなに可愛い」 「ひぁッ――……！」 　腕枕をしている方の手で、乳首をくりくりとこねてやる。もう片方の手は、そのまま彼自身の蜜でぬるぬると濡れてしまったものを上下に扱く。 　海は志鶴の腕の中で気持ちよくなってしまったせいか、余計に志鶴に甘えたくなってしまったようで、自ら口付けてきた。志鶴もそんな海の気持ちに応えるように、舌を絡めあう甘いキスで迎えてやる。 「ぅんっ……、ん……」 　手の動きを速めていくと、海の舌の動きが鈍くなった。志鶴が後頭部に手を添えてぐっとキスを深めれば、ぎゅーっと志鶴の服を握り締めて体を硬直させてゆく。あふれ出る蜜はたぷたぷと音をたて、徐々に音は大きくなってゆく。海の息は段々とあがっていって、そして、「んんッ――……！」と一層甲高い声をあげると、とうとう達してしまった。志鶴の手の中に精を吐き出し、がくがくと腰を震わせている。唇から舌を引き抜けば、はあー、はあー、と苦しそうに深呼吸をしていた。