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 海は志鶴の肩に手をかけると、ちゅ、とキスをする。彼のものを咥えたいというのは嘘ではないが、実際のところどうすればいいのかわからない。気持ちいいと思ってほしいので、ただしゃぶるだけでは意味がないと思うのだが、当然ながら口淫などしたことがないので、うまくできる気がしなかった。  志鶴の体に口付けをしながら、ゆっくりと腰を落としてゆく。首、鎖骨、胸、腹……とキスをしていけば、今までよりもずっと彼の体の造形を意識してしまった。肌がすべすべとしていて、筋肉の弾力があって、温かい。ずっとこの体に抱いてもらっていたのだと思うと、達したばかりだというのに下腹部が熱くなってくる。 「あ……」  志鶴の足元に跪き、彼のものを見上げる。まだ、完全には勃っていない。それでも、いつもこの熱いものに突かれていることを思い出し、なかがひくひくと疼いてきてしまう。やり方がわからない、そう思っていたが、いざ目の前にすると、ただ彼のものをほおばりたくて仕方なくなる。 「ん……」  海はそっとそれを手に取ると、先端に口づける。そして、遠慮がちにぺろ……と舐めてみた。温かくて、不思議な感触がする。いつも彼に刺激してもらうように、竿を扱いたり、裏筋を舐めたり、先っぽをちゅぱちゅぱと緩くしゃぶっていると、少しずつ堅さを増していった。 「……っ、」  気持ちよくなってもらえている、と安心すると同時に、いつもの大きさになったそれに興奮を覚える。こうして目の前で見ると、思った以上に大きくてずっしりとしている。こんなにもすごいものを挿れてもらっていた、その事実にドキドキとしてしまって、海の自身も再び膨らんできてしまう。 「ん、ぅ……」  どきどきと胸を高鳴らしながら先端を口に含み、そのまま奥へと押し込んでゆく。彼のものは、大きい。こうして咥えると息苦しくて、しんどくなってくる。それでも、彼の熱いもので口のなかがいっぱいになっていることが嬉しくて、奥まで挿れればそれと連動するように体の奥がきゅうっと疼く。このままがっぽりと咥えたままでいたかったが、彼に善くなってもらうためにはじっとしたままではいけない。海はゆっくりと顔を前後させ、がぽがぽとそれを抜き差しし始める。 「んっ……、んっ、んっ……ん……」  抜き差しのたびに下腹部がきゅんきゅんと悦んでしまう。まるで、彼に突き上げられている時のような気分を味わえて、思った以上に彼に口で奉仕するのは気持ちいい。苦しくて、唾液が垂れてきてしまうが、それすらも彼のものと大きさを実感できてゾクゾクしてきてしまう。無意識に、抜き差しの速さを早めて、海は自らをどんどん追い込んでゆく。 「んっ……! んっ、ふ、……んんッ……」  腰のあたりがビクついてくる。無意識に内またになってしまって、脚ががくがくとしてくる。いりぐちがヒクヒクと切なくなってきて、苦しくなってきて、たまらず海は自らの秘部に手を伸ばしてしまった。そして、志鶴のものを咥えながら、指をなかに挿入しようとしたが、その瞬間に志鶴に頭を軽く掴まれて、止められてしまう。 「んっ……、あ、……は、……しづる、さん……?」 「海、もう大丈夫、」 「……!」  海は名残惜しさを感じながらも、言われた通りに口淫を中断する。そろ、と顔を上げて志鶴の表情を伺うと、志鶴は見たこともないような表情をしていた。 「あ……」  ゾク、と体の奥が濡れてしまうほどの、熱視線。海のすべてを受け入れて、穏やかに甘やかしてくれていた彼が初めて見せた熱だった。

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