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「海……可愛いよ。本当に、可愛い」 「……しづるさん……好き……」 「俺も大好き」 「……っ」  海は自らの潮でびっしょりと濡れてしまった志鶴をうっとりと見上げる。元々、彼には他の人には見せてこなかった甘えたな自分を見せてきて、恥ずかしい部分を知ってもらっていたが……彼を好きになって、心が繋がって、今度こそ本当の自分をすべて受け入れてもらった――この瞬間、海は志鶴のことが愛おしくてたまらなくなった。無意識に手を伸ばし、「志鶴さん」と彼を呼ぶ。そうすれば志鶴は顔を近づけてきて、ちゅ、と額にキスを落としてきた。 「海……愛しているよ」 「僕も、……僕も、志鶴さんのこと、愛しています。好きです、志鶴さん……大好き……」 「ああ、もう……可愛い」  ぎゅ、と抱きしめられて、海はそれだけで天にも昇るような幸せを感じた。はあ……とたっぷりと息を吐いて、ゆっくりと濡れたいりぐちを志鶴のペニスに押し付ける。愛し合いながらセックスするのは初めてなので、すでに心臓はばくばくと期待であふれていて、体中が汗で濡れてゆく。 「海……」 「あ……」 「……愛してる、海。……海、……」 「あぁ……」  ず、……と志鶴の熱が海のなかにはいってゆく。海は浮かせた腰を軽くゆらしながら、志鶴のものを呑み込んでいった。今までにない、昇りつめてゆくような真っ白な快感が二人を襲って、二人の声にならない声が重なり合う。 「――……ッ」  渦の中にひきずりこまれてゆくような、温かい海に浮いているような、なにもないところに行ってしまったかのような……わけのわからなくなるくらいの快感に、二人は言葉を失った。自分を失ってしまいそうなほどのそれに、お互いにぎゅっとしがみつかなければ怖いくらいの快楽を覚えて、二人は痛いくらいに、骨が軋むくらいに強く抱きしめあう。 「あ、……あ……」 「海……、大丈夫……?」  なんとか強烈な波が少しばかり引いていったので、志鶴は海の背中を撫でながら声をかけてやった。髪の毛が汗でびっしょりと濡れ、顔に張り付いていたので掻き分けてやれば、海はとろんと瞼を空けて、ゆるりと志鶴を見つめる。 「……、これが、……セックス……なんですね、志鶴さん……」 「……うん」  お互いに、本気で好きになった人とは初めてするセックスだ。体と心の快楽が重なったのが初めてで、飛んでしまったのである。愛おしそうに目を細めながら微笑む海を見て、志鶴はこみ上げてくるような愛を実感し、もう一度「愛している」と囁いた。 「……志鶴さん……きて……」 「……うん、」  ゆっくりと、奥で感じ合う。ベッドが軋む音と二人の声が重なって、甘やかな響きが生れ出る。時が溶けてゆくような、お互いのことしか考えられないような愛おしいセックスに、二人は蕩けるように溺れてゆく。 「あっ……ぁあっ、ぁんっ……ぁんっ……」 「海、……海、」 「しづるさん、っ……あっ……、」  海は奥をずんずんと突き上げられる快感に、甲高い声をたっぷりとあげた。志鶴がこんなにも夢中で腰を振って奥を責めてくるのが初めてだったので、善すぎて狂いそうになった。  髪を乱して善がる海に、志鶴は余計に腰が止まらなくなって、さらに責めあげていってしまう。しかし海はいつもよりもずっと気持ちよさそうで、自らも腰を揺らしてねだってきたので、たまらなくなって速度をあげてゆく。  ギシギシとベッドの軋みが激しくなってゆく。志鶴はシーツに手を突いて、より激しく海を突き上げ始める。ぽたぽたと志鶴の汗が海の体に落ちればそのたびに海は悶えて、志鶴を煽ってくる。 「あっあっあっあっ」 「海ッ……海、っ……!」  志鶴は海の手を掴むと、そのまま抑えつけるようにしてピストンを激しくしていった。海は絶叫に近い声をあげながら昇りつめていき、また、大量の潮を吹き上げる。志鶴も限界が迫ってきて、ぱん、と頭の中に白い光が弾けるような感覚を覚えると、最後にズンッと強く海を突き上げて、腰を押し込んでゆく。 「し、志鶴さんっ……」 「海……」  二人は一緒に絶頂を迎えながら、唇を重ねた。すさまじい快感と共に、胸が痛いくらいの愛おしさで満たされてゆく。  少しずつ、快楽の波が引いてゆく。それでも二人は、体を重ねたまま、キスをし続けた。夢に堕ちるまで、夜の帳の唄に心を委ねながら、甘いキスをずっと。

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