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こそこそとエッチ

周さんにも僕の方に足を向けてもらって、一緒に口でしてあげようと思ったのにダメだと拒否されてしまった。 「何でですか? 僕だって周さんのここ、気持ちよくなってほしいのに…… 」 「ばっ……そんなんしたら集中出来ねぇだろうが。いいの! 俺が竜太を気持ちよくさせたいの! ……その、俺のは……後でやってよ」 赤い顔をして周さんがそんな事を言うもんだから、可愛くて笑ってしまった。 暑いから……と布団を剥ぎ、周さんは僕の顔をチラチラと見ながら恥ずかしいそこを口に頬張る。僕は手で口を押さえて、声が出てしまいそうになるのを堪えるのがやっとだった。 周さんは僕の気持ちの良いところばかりを攻めるから、すぐに吐き出したくなる。 「も……ダメ……周さん……あっ……イっちゃう、いいですか?」 コクコクと周さんが頷くと同時に、僕はすぐに限界がきてしまい周さんの口の中に熱を吐き出す。 「……んっ……んん…… 」 周さんがそのタイミングで僕のそこを吸い上げるようにして舌で擽るもんだから、体がビクビクと痙攣してしまって恥ずかしかった。何べんされてもこれは慣れない。 「やっ……ん……周さん………も……もぅ……いいです……んんっ……んっ… 」 イッたばかりの敏感なそこを周さんはいつまでも舌で舐め回すようにイタズラするから、おかしくなりそう。 ジタバタする僕の腰を周さんが押さえながら、やっと口を離してくれた。 「竜太可愛い。気持ちよかった?」 満足そうな顔で僕の頬にすり寄ってくる周さんに、僕は息を切らしながら頷いた。 「もう! 周さん意地悪しないでください……声我慢するの大変なんだから……」 「そう! その困った顔とか一生懸命我慢してんのとかが堪らないんだよ。……竜太、好きっ」 僕は怒ってるのに、相変わらずな周さんにギュッと抱きしめられると、またどうでもよくなる。今日は母さんも伊織もいるから、二人でコソコソと声を潜めてイチャイチャした。 こんな事にも幸せを感じてついつい頬が緩んでしまう僕を見て、周さんも笑ってくれる。周さんがさっきからずっと僕の耳元でこしょこしょと話すのがくすぐったかった。しかも話す合間に一々ペロッと舐めるんだもん。僕が首を竦める度に、可愛い可愛いってギュウギュウ抱きしめられた。 僕は男なのに…… いつも可愛いって言うんだよな、周さん。 「ねえ、周さん? 可愛いはもういいから……キス、してください。ほら…… 」 僕はいつまでもイチャイチャしてくる周さんの頬に手を添えて、唇を重ねた。 だってまだ、周さんに気持ちよくなってもらってない…… 周さんの頭を押さえ、少しだけ強引に舌を絡ませる。周さんの体がビクッと反応してくれるのが嬉しい。 いつも僕の方がやられてばかり。でもたまにこうやって強気で攻めると、周さんかわいくなるの、僕は知ってるんだ。 クチュっと音を立て、周さんの唇を貪る…… 体重をかけながら、周さんの中心部に手を添えてみるともうそこは固くなっていた。 「ほら……周さんも僕のキスだけで気持ちよくなっちゃった?」 真っ赤な顔をして、うっとりしている周さんが可愛い。 「僕に気持ち良くしてほしいんでしょ?……待っててくださいね」 そう言って僕は周さんのズボンを下ろし、滾ったそこにそっと口付ける。 「うっ… 」 「声……気をつけて 」 吐息が漏れた周さんの顔に手を伸ばし、唇にそっと指を添えたら、パクりと咥えられてしまった。 片方の手を捕まえられ指を舐められながら、僕は周さんの熱い中心部を咥え扱く…… 周さんに指を舐めまわされる。 指……気持ちいい…… 周さんに気持ち良くなってほしいのに、僕の方がまた変な気分になってきちゃう。 「はぁ……ん………んぅ……んっ 」 周さんのを咥えながら、どうしても声が漏れる。 チュク……チュッ…… 周さんはわざと音を出して僕の指を舐めたり吸い付いたりしている。 「竜太、指も気持ちいいの? エロい顔……」 上気させた顔で周さんがそう囁いた。 「もうっ……やめてください……」 堪らなくなり、僕は周さんの口から指を離し、両手で周さんのペニスを包み込んで強めに扱いた。 「んぁっ! ……んん 」 「もう、僕はいいの……したくなっちゃうから……エッチなことするのやめてください」 せっかく僕が気持ちよくしてあげてるのに、いっつも周さんはそんな僕にちょっかい出してきてそのまま僕が気持ちよくさせられてしまってグズグズになるんだ。 「竜太……イきそ…… 」 周さんは切なそうにそう言って僕の頭を掴み、軽く腰を揺らし始める。 ……いいよ、周さん。 「イって……」 程なくして僕の口に放たれた周さんのものをコクリと飲み込むと、またギュッと抱きしめてくれた。 「ありがと、竜太。竜太がまたエロくてドキドキしちゃった。今度二人だけの時は思いっきり声出してエッチしような……」 そう言いながら、僕のお尻を撫で回す周さんに照れ隠しに僕は軽いキスをした。 次の日、伊織が帰る時間まで周さんと三人で一緒に過ごした。 くだらないことで口喧嘩するけど、伊織はもうすっかり周さんに懐いてる。 周さんが伊織をかわいがる姿を見るとやっぱり焼きもちを妬いてしまう僕は、まだまだだなぁってちょっと反省した。

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