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おやすみなさい
「へ? 俺を抱く……って?」
周さんがギョッとして僕を見たから、慌てて僕は首を振った。
「あ、違くて……僕がいっぱい周さんを抱きしめて動いてあげるからって事が言いたかったんです。ごめんなさい……変な言い方でしたね」
妙な誤解をさせてしまって恥ずかしくなり、周さんの胸に顔を隠した。
だって周さん元気ないんだもん。
僕が癒してあげたいから。
僕は周さんを抱きしめてあげることしかできないから。
「……周さんには、僕がついてます。僕がいますから」
何を思って元気がないのか僕にはわからないから……でもどんな事があっても周さんの側にいるって、僕がいるからって伝わって欲しくてそのままギュッと抱きしめると、周さんに顔を持ち上げられた。
「ありがと……凄え嬉しい」
ポツリと呟くようにそう言って、周さんは優しくキスをしてくれた。
今日はいっぱいキスしてる。
キスする度に「愛してる」って言われてるみたいで僕は嬉しくなるんだ。
だから僕からも沢山キス、してあげる……
キスをしながら、僕は周さんの滾るペニスと自分のを合わせて包み込むように一緒に扱いた。
あつい……
恥ずかしさと気持ちよさと、愛おしさで身体が疼いてしょうがない。
「周さん……んっ……ん……ここ気持ちいい? 」
コクコクと頷き、気持ち良さそうな周さんに気を良くして今度は僕はそこを口に含んだ。
「あ……竜太……ん……」
珍しく周さんが切なく声を出す。
周さんの声に僕も気持ちが昂り、執拗に周さんを攻め立てた。
「竜太……んっ……なぁ、ん……あっ……挿れさせて……もう挿れたい」
堪らないといった様子で周さんが僕に抱きつき、耳元で強請る。
「挿れたいの? ……じゃ、キスしてくれたら、挿れてあげます……」
赤く上気した顔で周さんが僕の頬に手を添えてキスをしてくれる。
いつもと違って、今日の周さんはとくに可愛い……
いつも僕ばっかり甘えさせてもらってるから……僕だって周さんを包んであげること、出来るんだから。
僕は周さんの上に跨り、自身のアナルにあてがい少しだけ勿体ぶりながらゆっくりと腰を下ろす。
「……んっ……あぁ…… んっ」
周さんに覆いかぶさるように抱きついて、深く呼吸をしながら圧迫感を逃した。
「……入った」
自ら受け入れるのは緊張する。ゆっくり慎重に挿入しようとしてもなかなか上手くいかなくて汗が吹き出てくる。周さんも少し辛そうに顔を歪めた。汗ばんでいるその額にキスを落とし、僕は周さんの頭を抱えキスをした。
チュッ……
チュッ……
額や頬、唇に啄むようなキスをしてると、周さんがクスッと笑って僕の背中に手を回した。
「竜太ありがとうな。俺が元気ないって思って一生懸命してくれてんだろ?……かなわねえな、全く。やっぱり竜太は最高だよ、大好きだ…… 」
ギュッと腰を捕まえられ、いきなりズンッと突き上げられる。
「あぁっ!……あっ!……周さんっ……んぁっ……待って……あん……あっ!……ひぁっ……凄っ……やっ……やぁっ……」
腰を掴まれ、物凄い勢いで突かれてしまってもう僕はいつものように声を上げることしかできなくなってしまった。
「竜太……気持ちい?……んっ、やっぱり竜太のいい声……聞きてえから……」
「んっ……もぉ……んんっ……あっ! あっ……あまねさん……いや……そこ……触らないで……やぁ……あっ、気持ちいい……」
もう十分に気持ちが昂っていたからあっという間に射精感がこみ上げてくる。激しく腰を突き上げながら、周さんが僕のペニスを扱いてくる。「イけ」と言われ射るような視線に堪らなくなり、僕は周さんの上に乗ったまま盛大に欲を吐き出してしまった。
「あぁ……ごめんなさい 」
周さんの胸の上の方まで僕の出した白いのが飛んでいる。
……恥ずかしい。
「凄え出たね。竜太……キス 」
周さんに促され、僕はそっと唇を重ねた。
そのまままた僕は周さんに押し倒され、挿入され激しく突かれる。
「俺もすぐイく……から……んっ 」
周さんに貪るようなキスをされる。舌を絡めながら僕の中をこれでもかってくらい掻き回す。一度イってしまった僕はもう力も入らずされるがまま……
そして周さんはすぐに僕の中に吐き出した。
「竜太……ごめんな。今日はなんか気を遣わせた。ありがとう」
沢山僕の頭を撫でながら、周さんは優しくそう言い笑顔を見せる。
僕は小さく首を振り、そんな周さんを抱きしめた。
それから僕らはベッドの上でまったりと過ごし、結局料理をするのが面倒になり、ピザを注文して夕飯を済ませた。僕はずっと寝るまで周さんにくっついて過ごし、寝るときも僕が周さんに腕枕をして抱きしめる。
本当は周さんの元気のない原因を知りたかったけど、周さんは話すことなく僕の腕の中で眠ってしまった。
そのうち話してくれるかな?
それとも、そんなに大した事じゃないのかな?
「おやすみなさい……周さん」
寝息を立ててる周さんの鼻の頭にチュッとキスをし、僕も目を閉じ眠りについた。
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