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お仕置きのはずが……

「はぁっ……はっ……ぁ…… 」 周さんの顔が僕の目の前まで迫りジッと見つめられる。僕は体が疼いてしまいその場で動けなくなってしまった。 「どうしたの?……なんで一人で感じちゃってるのかな?」 意地悪く言う周さんの息が僕の顔にフッとかかり、堪らなくなりキスをしたくて顔を近づけてしまう。 「おっと……触れちゃダメなんだろ? 俺、もう限界なんだけど竜太が許してくんねえから触れねえよ?」 周さんはニヤッと笑いそう言うと、僕から離れてしまった。 もどかしい…… 「あ、周さん……」 おかしいな? 僕が周さんにお仕置きしていたはずなんだけど。 なんかだかこれって……あ、あれ? 「竜太、俺にエロいところもっと見せてよ……そこ、完勃ちしてきつそうだけど、ほら……足開いてよく見せて……」 「んっ……あ……まねさん……」 周さんに見つめられれば見つめられるほどどんどん熱を帯びてきてしまう自分の体を両手で抱き、周さんの言葉の通りにおずおずと足を開く。 恥ずかしいけど……逆らえない。 「エっろ……どうして欲しい? ほら、そんな泣きそうな顔してないでちゃんと言ってごらん」 優しい顔で周さんが僕に微笑む。 ずっと僕、今日は嫌な態度だったのに。そんな優しい顔で見つめられたら泣きそうになっちゃうじゃん。 「周さん……お願い……僕に触って……だめ……もう我慢できない。周さん……ごめんなさい……ごめんね」 目の前の周さんに僕は抱きつく。 ひと言「ごめんね」の言葉が出てきたら、胸のモヤモヤがスッと晴れたような気がした。 感情が高ぶってしまい涙が溢れる。 いつも泣き虫で恥ずかしい…… 「竜太……ごめんな。もうお仕置きはいい? 抱いてもいいか?」 周さんの問いに、僕はコクリと頷いた。 「竜太……好きだよ」 周さんはペロッと僕の涙の跡を舐め、唇にそっと触れる。 優しいキスをされながら、僕は周さんの背中に手を這わせた。 「ひぁっ……あっ……やっ…… 」 周さんの手が僕の下着の中にスルリと入ってくる。 「すっげ……まだ俺触ってもいないのに……もうこんな……濡れてる」 「やだっ、恥ずかしいっ……そんな風に言わないでください」 ほんと、周さんに見つめられてただけなのにこんなになってるなんて。一度だって周さんに触れられてなんていないのに…… 僕は恥ずかしすぎて周さんに抱きついたまま胸に顔を埋めた。 「あっ……やだ……そこ、ぐりぐりしないで……まって……あっ……んんっ……だめ!」 「やだね……俺にお仕置きした罰だから」 いつも以上に敏感になってしまっているそこを強く握られ、一気に熱が込み上げてくる。 「や……あぁっ、ふぁっ……ん」 押し倒され、下着も剥ぎ取られ、体中にキスの嵐…… チュッと音が聞こえるたびに、どうしようもなく体が跳ねる。ぎゅうぎゅう抱きしめられるたびに声が漏れる。 「竜太……感じ過ぎ。気持ちいいの? どうしたい? ここ……どうして欲しいか俺にちゃんと言ってごらん」 おもむろにガバッと膝裏を持ち上げられ、周さんは僕のお尻にわざと息を吹きかけた。 やだ…… 恥ずかしいのに、舐めてもらいたくてウズウズしてくる。 「………… 」 「ん? ほら、早く言えよ。どうした? 竜太」 「き……気持ちよく……して……ください」 顔から火が出る。 「はい、よく言えました」 自分の足の間から微笑みかける周さんが見える。でも恥ずかしがってる間もなく、周さんに焦らす様につんつんとそこを舐められ、僕はまたはしたなく声を漏らした。

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