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お互い様の仲直り

今日の周さんはちょっと意地悪だ── でもそれは僕がずっと怒っていたから。 僕は膝を掴まれ、恥ずかしい格好で周さんにお尻を舐められている。時折足の間から、周さんの視線が鋭く僕を射抜いてきた。目が合うたびに恥ずかしさで僕は息が上がってしまう。 「やっ……もう……いいから、周さん……あん、うぅっ……もうやだ…… 」 「やだじゃねえよ……ここ……気持ちいいだろ?……竜太? ほら、何か言えよ……今度はどうして欲しいんだ?」 つぷつぷと指を抜き挿しされる度に、腰がびくびくと揺らめいてしまう。今日の僕はいつも以上に周さんのすること全てに気持ちよくなってしまってどうしようもなかった。 「……やだ、もういいから……あん……周さんぎゅってして……」 堪らず両手を差し出すと、周さんは嬉しそうに僕の事を抱きしめてくれた。 「大好き……周さん、大好き……だから……んあっ……ん、優しくして……もう挿れて」 僕の首筋にキスをしながら、ずっと指は僕の中に挿れたまま解してくれてる。はっきり言って、もうそれだけでイッてしまいそうなんだ…… 僕が強請ると周さんは満足そうな顔をして深くていやらしいキスをする。そしてそのまま足の間に割って入るとと、ゆっくりと侵入してきた。 「竜太……好き……俺も、好きだよ……んっ……んっ……あ、やべ……気持ちい……」 いつもみたいに激しいのではなく、ゆっくりと僕の中を確かめるようなグラインドで、最奥までズシッと突かれる。周さんの腰の動きにぞわぞわと快感が駆け上り、ちょっといつもと違った感覚に怖くなった僕は周さんにしがみついた。 「はっ……あっ……や! んんっ……な、なんか……あっ……だめ……あっ」 「……? 竜太、イっちゃった?」 周さんにそう言われるも、よくわからない。 でも撫でられたお腹の上には白濁したものが少しだけ垂れていた。 「竜太、ちんこ弄ってねえのにイっちゃったな」 「ちんことか! ……あっ、ん……言わないで……ください!」 周さんはクスッと笑って、それでも僕を抱きしめどんどん突いてくる。 「ひぁっ……やっ……んんっ、んぁっ……あっ……」 周さんに突かれながら、まだ芯を持ち恥ずかしく勃ち上がっている自分のそれに手を添える。周さんの動きに合わせ、僕自身も緩々と手で扱いた。 時折見つめ合いながらお互いの舌を絡める。 唇が離れる時、周さんは優しく微笑み言葉をくれる。 気持ちいい…… 好き…… 愛してる…… 大好き…… 僕もそれに答えたいけど、いつも気持ちよすぎて言葉にならず「うんうん」と頷くことしか出来ない。でも沢山キスをすればするほど、抱きしめられるほど、愛されてるんだって実感できる。 それらの行為は涙が出そうになるくらい幸せを感じる。 大好きです…… 僕だって周さんが大好き。 「竜太……んっ、気持ちい?……んっ……はっ……俺……も、ダメ……んんっ……イッていい?……竜太 」 息も荒く汗ばんだ周さんが、切ない表情で僕を見つめながら耳元で囁く。不意にかかる熱い吐息にまたゾクゾクと快感が込み上げ、僕も扱く手に力が入った。 「周さん……いいよ。イッて……んっ……僕も……僕も、出ちゃう…… 」 二人でシャワーを浴びてから、またベッドに潜り込む。 「竜太……今日はごめんな。でも直樹と二人でってのが俺も嫌だった」 周さんが僕に腕枕をしながら、少しだけ不満そうにそう言った。 「でも、俺と一緒で、竜太も尾行してくれたってのがやっぱり嬉しかったな」 え……? 「俺と一緒って? え? もしかして……」 「うん、俺も竜太が陽介さんとデートした時、康介連れて尾行したんだ……って知らなかった?」 そんなの知らなかったよ! あの時、周さんもやきもち妬いて僕の後ついて来てたんだ。 それを聞いて僕は少し嬉しくなった。 「結局陽介さんと圭さんにはバレバレだったけどな……なぁ、竜太だって俺がやきもち妬いて尾行してたって知って今喜んでんだろ? 全く俺ばっかり責められてさ……」 僕がちょっと喜んでしまったのを周さんに見透かされ、慌てて僕も謝った。 「でもいいよ。今日は最高にエロい竜太が見られたし、お仕置きもできたから大満足」 やきもち妬くのはしょうがねえよな、なんて言って笑う周さんに抱きしめられ、サービスタイムが終わるまで二人でいちゃいちゃとホテルで過ごした。 仲直り……出来てよかった。

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