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二人で夕食を

気が焦り慌てて玄関で出迎えた俺に満面の笑みで「ただいま」と言う竜太。たった二日見てないだけなのに、こんなにも嬉しくてドキドキする。 そのまま抱きしめてやろうと手を伸ばした瞬間、竜太が俺が持ってたおたまを取り上げ慌てて部屋の中へ入ってきた。 部屋の様子をジッと見て、振り返った竜太は楽しそうにけらけらと笑う。 「もう……どうしたらこんなになっちゃうんですか?」 あぁ、可愛いな。 確かにちょっと散らかったけど、そんなに笑うことでもないだろう? 竜太に笑われてもちっとも嫌な気持ちにはならない。嬉しそうに笑う竜太につられて俺も頬が緩んだ。 竜太は来て早々、俺に風呂に行けと言う。 ……なんだよ、俺の作った夕飯を先に一緒に食いたいのに。でもすぐにモヤッと竜太のエロい姿が頭に浮かんで俺はちょっと嬉しくなった。 「竜太のエッチ。もうシャワー?」 照れ隠しにそう言ったら、竜太まで赤い顔をして慌てて否定する。俺が汚れてるからさっさとシャワーを浴びに行けってさ…… 竜太はおもむろに俺の手を取り、上目遣いでチラッと見ながらその手を舐めた。 「……!」 「──食べちゃいますよ」なんて言って笑う竜太は、いつもの可愛らしい感じじゃなくて妖艶さも加わった鋭い視線で俺を見つめる。俺の手の甲に触れる竜太の舌先が堪らなくエロくて、まるでスローモーションのように見えて一気に体が熱くなった。 やべ…… 竜太エロすぎる! ドキドキしながら慌てて俺は風呂場に入った。 俺にとってただただ可愛い存在だった竜太が、ここ最近妙に男らしかったり色っぽかったり、不意にドキッとさせられることが多くなって気持ちが焦る。 同じ男なんだから、男らしくて当たり前なんだけど……油断してると、負けそうだって思ってしまう。 服を脱ぎ、鏡に写った自分を見る。 竜太の言う通り、顔やら頭までカレーがこびりついていてそのあまりのマヌケ具合に少し呆れた。 体を綺麗にしてから風呂場を出ると、部屋を片付け終えた竜太がカレーの鍋をかき回していた。 「周さん、これ一人で作ったんですか? 凄いですね! 早く食べたい!」 俺に気がついた竜太が振り向きざま笑顔を見せる。 「……俺も」 そう言いながら竜太を背後から抱きしめ、キスをした。 軽く舌を絡めてくる竜太に、これ以上やると止まらなくなりそうだからと、名残惜しい気持ちで体を離す。 そうして俺たちは二人で夕飯を食べた。

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