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翌朝
「いいよ別に、洗えばいいだろ気にすんな。なんだよ、泣くなよ?」
「泣いてないです!」
そう言ったらすぐ周さんにキスされた。
「俺もイきたい……」
ぎゅっと抱きしめられ、汚れたところを避けて横になりまた激しく突かれる。しばらく突き入れられ、周さんは僕の中で欲を吐き出した。
いつもならこのまましばらく横になりお喋りしたりするのだけれど、そそくさと起き上がり二人してまわりを簡単に拭き取りシーツを洗濯機へ運ぶ。なんだかその動作が面白くて笑ってしまった。
……だって二人とも裸だよ。
「なんだか忙しねえな」
「でも早く洗わないと」
バタバタとシーツを剥ぎ、丸めながら洗濯機に向かう。
洗濯機をスタートさせ、とりあえずまた下着を履きソファで寛ぐ。
でも僕だけシャツがない。
「竜太の着るTシャツもコインランドリー行ってシーツと一緒に乾燥かけてくっか……」
周さんはそう言うけど、怠いし眠いしなんだかどうでもよくなってしまった。
「周さん……僕眠い……もうこのままでいいです」
周さんの胸に寄りかかり目を瞑る。
「いやいや、いいよ俺行ってくるから。竜太はゆっくりしてな」
するっと僕から抜け出した周さんはそっと額にキスをしてバタバタと動き回り、そして気が付いたら出かけてしまっていた。
「………… 」
さっきまでは眠気と怠さで微睡んでしまったけど、周さんが出ていってから随分と経つのになかなか帰ってこないから寂しくなってくる。
……なんか寒いし。
さすがにパンツ一丁でジッとしていると寒いし恥ずかしいので、何かないかとゴソゴソと部屋を探す。ちょうど周さんがお風呂に入る前に着ていたシャツがあったからそれを羽織り、またソファで丸くなった。
別に自分の洋服を着ればいいんだけど、周さんのがいい。周さんの匂いがするから。
周さん、まだかな。
やっぱり僕も一緒に行けばよかったな。
「……あれ? 周さん」
「おはよ、竜太」
僕はまた、あのままソファで眠ってしまったらしく目が覚めたら周さんの腕の中だった。ベッドの中でちゃんとTシャツも着ていた。
「帰ったら猫みたいに丸くなって寝てんだもん。可愛かったけど体痛くなりそうだったからベッドに運んだぞ。体痛くねえか? 大丈夫か?」
周さんがとっても優しい。
「ふふ……大丈夫ですよ。僕こそありがとうございます。全然気が付かなかった。あ、周さんはまだ横になっててくださいね。僕、朝ごはんの支度してきます」
サラッとしたシーツに、片付いた部屋。
目の前に周さんの笑顔。
気持ちよく目覚めた僕は、大好きな人のために朝食の支度をする。
「周さん……」
「ん?」
まだベッドで微睡んでる周さんが、顔だけこちらに向けて僕を見る。
「早く二人で一緒に生活したいですね」
周さんと一緒なら、きっと毎日が楽しくて、もっともっと生き生きとするんだ。
早く大人になりたいな。そう思って僕は周さんを見つめた。
「そうだな」
照れくさそうにはにかみながら顔を赤くする周さんに、僕は堪らず駆け寄りキスをした。
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