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車で……
「あ……周さん?」
僕の太腿に乗せられた周さんの手がゆっくりといやらしく動く。
「あ……あの、周さんってば……」
黙ったままの周さんに指先で内腿を強めに掴まれ、体がビクッと反応してしまった。
「竜太どうした?」
「………… 」
どうした? じゃないよ……
真っ直ぐ前を見て運転しながら、周さんは素知らぬ顔をしてさっきから僕の脚を撫でている。周さんの指先が内腿をキュッと掴むたびにむずむずと変な気分になってしまう。
「周さん……や……やだ」
周さんの手の上に自分の手を重ねるけど、思い切り突っ撥ねることができなくて、どうしても気持ちの奥で「もっと触って」と強請ってしまう。そんな気分になってしまう自分が恥ずかしかった。
「やだ、じゃないだろ? 竜太、気持ちよくなってきちゃった?……可愛いな」
「…… あっ」
「あれれ? 竜太のここ……固くなってるよ?」
意地悪く周さんが笑いながら、僕の敏感なところをふわりと手で包み込み撫で回した。
「あ……周さん、そこ……んっ……ダメです、見られちゃう…… 」
「見えねえよ。気にすんな」
周さんは片手で運転をしながらズボンの上から僕のそこを捏ねくりまわしてくる。
「あ……あっ……周さん……やめて……」
「やめてとか言って、竜太、腰前に突き出しちゃってるよ。気持ちいいね。どうする? 脱いじゃう?」
「ぬ、脱ぎませんっ!」
周さんは相変わらず僕の事を撫で回して反応を楽しんでる。
「ん、ちょっと待ってろな。えっと……少し戻るか……」
「??」
あてもなく郊外を走っていた周さんは、ブツブツと何かを言いながら来た道をUターンする。しばらく走ると見覚えのある道並みになった。
「穴場なんだよ。調べといてよかった」
高校のそばまで戻ると周さんは得意げにそう言って、細い道に入り込む。知った道だったけど、車が通れる道だとは思ってなかったので少し焦った。
「ここ抜けるとな、殆ど人も来ない道に出るんだよ」
周さんの言う通り、外灯がひとつ奥にぽつんとあるだけで薄暗い寂しい道。周りは林だし舗装もされてないので、こんな夜に好き好んでここを歩く人もまずいないだろう。
「先客もいないな。ラッキー」
周さんは片隅に車を停車させると、僕の上に覆いかぶさるようにしてリクライニングのレバーを引いた。
「わっ……何?」
ガクンと背もたれが倒れ、慌てて起き上がろうとしたけど周さんに阻止されてしまう。
「ここならゆっくり竜太のこと弄れるだろ?」
僕の耳朶をペロッと舐めて周さんがそんなことを言うもんだから混乱してしまった。
「んん……あん……あっ? 待って! えっ? ……あっ! や……んぁっ!」
周さんにキスをされうっとりするも束の間、カチャカチャと素早くベルトを外されズボンのホックも外される。
「ほら、窮屈そうだ……出ておいで」
で、出ておいで…じゃないってば!
僕は背もたれを倒された状態で、周さんに片腕で上半身を押さえつけられ背後しか見えないけど、周さんが直接僕の大事なところを触っているのがわかる。
こんな所で! 何してるの!
「ダメですって! 誰か来ちゃったらどうするんですか! やだ……やめて! こんなところで……やだっ」
恥ずかしさで気持ちが焦る。
でも周さんに緩々と扱かれて、気持ちが良くてついつい腰が浮いてきてしまった。
静かな車内に、クチュクチュと周さんの手の動きに合わせていやらしい音が漏れ聞こえる。
「誰も来ねえから安心しろって。竜太のこと弄りたくてドライブ誘ったんだから……」
「ひどいよ。あっ……ん……」
気がついたらもう周さんに咥えられていて、いつものように気持ち良くさせられてしまった。
窓の外を見るもやっぱり暗闇が広がってるだけで誰かがいるようには到底思えないけど、それでもやっぱりこんな所でこんな行為をしている事実に、はしたなく興奮してしまう。
「あ……周さん……だめ、イッちゃう。あぁ……ん、気持ちいい……んんっ」
「イけよほら、一回出しとけ。飲んでやるから思いっきり出せ……」
周さんに強く握られ激しく扱かれ、吐精感に襲われた直後に生温かい口内の感触に包まれた僕は、びくびくと体を震わせ思いっきりイってしまった。
「はぁ……なんか……凄かったです」
いつもの倍はドキドキしている。
息がきれる。
顔が火照る。
「はい……じゃあ、そろそろ行くか」
放心している僕を尻目に周さんは楽しそうにそう言うと、また車を走らせた。
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