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第37話
「な、にを…!」
男の胸が、レイレスの胸を圧し、レイレスは喘いだ。
男の指が、レイレスの唇を撫でる。
「レグニス様。わたくしに、いまこそその血を」
深い青の瞳に、紅が渦巻いていた。
異常な様に、レイレスは息を飲む。
「な…」
「さあ…」
わたしに。
男は、レイレスの唇にその唇を重ねた。
男の舌が、レイレスを求め咥内へ侵入する。
全身の肌が粟立つのをレイレスは感じた。
「…ん、はな、せ…!」
首を振り、僅かに離れた隙間にレイレスは拒絶した。
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