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第1話③※

 シフォンはある店で足を止めた。そこは少し古い見た目の店。  彼は慣れた感じに店へ入ると、ルゥも付いて行く。 「いらっしゃ―――おお!姉さんじゃないっすか!」 「私は男です。その呼び方、そろそろどうにかなりませんか?」  呆れた顔をする相手をカウンターの奥から声を張り上げるのは、店の主。  あまりにも胡散臭い雰囲気が漂う姿に、不審な目でルゥは見る。その視線を感じた男は、嬉しそうに微笑んだ。 「“新しい子”の提供しに来て下さったんですか?いつもまいど♪」  嬉しそうな言葉にゾッとした。  もしかして売り飛ばそうとでも、されているのだろうか。  新しい子という言い方からして、いつもそんな事をしていたのか。もしかしたら、彼の元へ足を運んだ者は―――だが、そんなルゥの考えと裏腹にシフォンは、相手へ否定をした。 「違います。…残念ながらこの子は売り物ではありません。私が使役にするのです」 「へぇ……姉さんが使役、ねぇ」  そう言いながら、珍しいと言いたそうな声をあげながら少年をみた。  どうやら普通の店ではないようだ。普通じゃ扱わない夢魔や、それを枕営業にする裏店 そんな場所へ何の用かと言うと。 「今日はこの子の戸籍を“作る”為に来ました」 「訳あり、ね……。いいですよ。好きに書いちゃってください」  出してきた紙をシフォンは受け取ると、書き始めた。  この紙は少しばかり変わっていた。  相手が書きたい事を書くと、それが“全て本当”のように記載(疑われる事なく)してくれる。  こんな裏の作業をしてる所にはもってこいの代物――  ルゥは、何をしているのか聞きたいが、邪魔などしたら帰ってから何されるか分かったものじゃない。退屈そうな顔をみた店の男は、店の中見てきて良いよと促してきた。しかたなく店をうろつく事にする。  表向きは、ただの骨董品屋のような作りの店……この何処に身売りされた魔族やらがいると言うのだろうか、不思議で仕方がない。  そんな時、外から誰かが手招きをしているのが見えた。  ドアの窓が曇っていて最初は誰か分からなかったが、どうやらその人物は、コウのように見える。呼んでいる……少し距離をとって近づくと、向こうから扉を音を立てない所まで開けて、話しかけてきた。 「よっ。えっと、ルゥ……魔法使いはいるか?」  どうやらバレてる素振りは見えない。少しホッとするルゥ。 「こ、こんにちは……シフォン、様は中に――」  シフォンにきびすを返そうとしたとき、口許に何かが覆いかぶさった。そして、意識が遠退いてゆく。 「ルガー、これから」 ****  目を覚ますと、見慣れた場所が目に飛び込む。  そこは、ルガーがよく隠れ家として使っていた場所だった。  ルゥは身体を起こそうにも上手く起き上がらない……よく自分の身体を見ると手が縛られていた。少しきつめなのだろうか。少しでもねじれると手に痛みが走る。 「――っ」 「おはよう、ルゥ。……いや、ルガー」  ビクついた表情をコウは見逃さない。 「さすが…魔法使い。ただじゃ済まさないだろうとは思ってたけど」  服の中に手を入れ、舐める様に触り始める 「ふ……や、やめ……ッ」 「こんな可愛い『夢魔』にしてもらってるとはな」 「……ふ…ぁ――っ」  そのこそばゆい手の動きに、身体をビクつかせるルゥ  コウの方も、甘く鈴のような声を聞き ムラッと“食欲”がわいてきた―― 「さすが、魅了を持ってるだけはあるな。俺もたまらない…魔族じゃなく夢魔のガキにしてくれた事をあの魔法使いに感謝しないとな……」  ルゥの体を自分の方へ寄せると顔を近づけ首筋から耳筋にかけて、舌を走らせる…ゾクっと体を震わせるルゥ 「あ……ぃや、だ」 「ルガー…お前に恨みがあるのは、俺だけじゃないって知ってるか?」  そう言いながら押さえてる手とは反対の手がルゥのペニスへ滑り込んで来る 「お前、容赦なく…夢魔を“食ってた”からな、恨まれてるぜ…『仲間』からな―――」  その言葉に寒気が走った。  顔を青ざめながらそう呟き逃げようと暴れだすルゥを押さえこむ 「嫌じゃねーよ……俺の勝ちだなルガー。もう相方パートナーに手出しはさせない…それに、今までのお仕置きも、してやるよ」  ルゥは暴れるも履いてるズボンを剥ぎ取られる 縛られてる手も、コウの大きな手で押さえつけらる。  押さえつけられると、また縛られてる辺りに痛みが走った。 「い……たっ」  体が動かない…身動きが取れない。恐怖で、涙が溢れ出す。 「賭けた所でその姿じゃ、もう何も出来ないだろうけどな……殺したって、あの魔法使いは文句ないだろ」 (こわい……コワイ……!)  自分が夢魔にしていた事が、こんなに形で身をもって知る羽目になるとは、コウの舌が口の中にからんでくる。そして、愛撫されるペニス……  身体は度々痙攣するかのように、ピクッと動く  コウに触られる手…そして、舌に感じて溢れ出す愛液―― 「……う、ぅく…」  いきなりの快楽からの開放にぐったりとするルゥ。  そのオーガズムに物足りなさを感じてしまい、身体が火照ってしまう  コウは、溢れた汁を手に付けると次にお尻へと手を滑らせた。 「―――っ!」  痛みが走る。手の痛みと違う、別の痛み 「い…やだ!いやぁ…やめ―――んぐっ!」  悲痛な叫びは、相手の口で塞がれた。  動く指に、塞がれる唇――  徐々に増える指に身体が痙攣するように跳ねあがる。 「……ん――!」  指をぐりっと動かされるたびに、腰が自分で動いてしまう。  今では、キスも心地良い   口を離すと、とろけるようにグッタリしたルゥの口元に自分の性器を近づける。 「お前だけ気持ち良くなってるなよ……ほら、銜えろ」  まだ、やった事がないルゥ……そんな事よりも、今の快楽をもっと…  その自分の口より大きいモノを銜えて口を動かす 「ん……」  そして、アソコがほぐれたと思う頃だろ……  ルゥを自分へ寄せると思い切り、下ろした 「ひ――っ!!」  快楽が痛みへと変わる 「――っまだ、早かったか…ま、でも」  動かされた瞬間、痛みでいってしまった 「ぅ……ひっく…」 「たく、それにしても、ルガーがここまで淫乱だったとはな…楽しいじゃねーか」  いかされたのを友人であるコウに見られてしまった。羞恥心が身体を支配する。相手の性器が身体を突くように、容赦なく動かして来る 「あ……や、ぁ」 「まだ楽しませろよ……」  快楽と痛み……そして恐怖  頭が動かなくなってゆく……だが、突然 自分を縛り付けてたモノがなくなった。  それを確認したくも夢魔としてエナジーを取られていたからなのか、意識が飛んでしまう  身体を包む温もりを感じて目をさますと、そこにはシフォンがいた。 「シ、フォン……」 「を付けなさいと、言ったでしょ」  言われて、はっとする。どうやら彼に抱きかかえられているようだ。自分の身に起きたことを思い出し、また青ざめるルゥをシフォンは頭を撫でてなだめる。 「大丈夫です…あの人は、ちゃんと罰を受けてますよ」  あの後、ノエルがやってきてある粉を風に乗せて、ばら撒いた。  シフォンの話によると ノエルは、コウの考えを読み取り、ルゥの身の危険を考え、二人で話してるあの時、相談をしていたのだという。  どういう状況かと言うと…… 『な、なんだこれ――!』 『……コウ?小さな夢魔に何をしてるのかな?』  気絶をしているルゥを一瞥しながら、そう呟く。その瞳は怒っているようだ。  それを見たコウは、慌てて弁解の言葉を捜す。 『こ、こいつはお前に毎回酷いことした、ルガーなんだぞ!』  コウと呼ばれた所にいるのは、小さな少年だった  その子供がピーピー騒いでいる。 『…証拠は?』 『へ?』 『しょ・う・こッ!ルゥがそう言ったのか?自分はだって』 『い、いや……それは……』 それをさらに叱るノエル 『だったら、こんな事しない!』 『はい……』 『この子は、シフォン様に返してくるから、そのまま反省してなね』  ルゥを抱き上げてその場を後にしようとする相手を呼び止めるコウ 『ま、待ってくれ。どうやって戻れば!』 『そのままじゃ戻れないよ。パートナーとしないとね!』  彼に背を向けて歩きながら、さらに言葉は続いた。 『勘違いしないでよねー。エッチってそっちがになるって事だから』 『…………ッええぇぇえ!?』  悲痛な叫びが響き渡った…… その話をシフォンから聞いたルゥは、コウを哀れんだ。 「うっ」  腰がズキッとする  ただ黙って抱かれたまま、歩いている道は森の家への帰り道 「ノエルに、今度お礼を言うのですよ」 「え……?」 「あの子が、あなたの危機を察知したんですから」  自分は酷いことをしたのに、申し訳ない気持ちになる  こんな姿になって、自分のやった事をいまさら後悔するのは、なんだか情けなくも感じる。  だが、またこんな目にあってはたまったものではない――  自分が戻る方法が見つかるまでは、彼の使役としてこれから仕えてみよう……そう思うのだった。

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