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「やはり妻乞い……。 どうしましょう、それでは……」 急に顔色が引いた咲良を気遣い、守弥が背中をさする。 それすらも申し訳なくて、咲良は土下座をした。 ごおんっ! 「申し訳ござりませぬ! わたくしでは妻乞いにお応えできませぬ! どうか元の世界に返品してくださりませっ!」 土下座の際に結構な音がしたことで目を丸くした三人は、更に目を見開いた。 「「………………?」」 「ど……ういう訳かは分からないが、取り敢えず頭を上げてくれ」 「でも、でも……っ」 「いいから」 守弥は咲良をゆっくり起こしたが、やはり額がほんのり赤い。 「申し訳ござりませぬっ。 わたくしはあなた様の妻にはなれませぬ」 「背が小さいからか?」 「そうではなくて、根本的なところが……っ。 わたくしでは…………わたくしでは駄目なのですっ」 先程、頭をぶつけたというのに、咲良は頭を左右にぶんぶん振る。 「落ち着け、それでは体に障る」 「でも、でも……っ。 今ならまだ間に合うかもしれませぬ。 わたくしをあちらに返品してくださりませっ。 わたくしは、男子でござりまする……っ」 「「………………………………はい?」」 三人が固まった。
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