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「千年……!?
咲良ちゃんの中に守弥の欠片が千年間も!?」
「ばあ様、それは流石に有り得ないだろう?」
「いやいや、それくらいは経ってるよ。
術の痕跡自体が古くて、半ば神気を纏ってるからねぇ……」
「「………………」」
孫夫婦があんぐり口を開けて絶句している前で、興味津々のばあ様。
ふむふむ言いながら、すよすよ眠る咲良を検分している。
「良くできてるねぇ……。
心臓の周りをガッチリ取り巻いてるのに、守弥の核には全く害が及ばないようになってる。
…………しかも、……力が外に漏れないし反発もしない造りだねぇ……。
………おや……?」
微かに伴鳴りのような響きのあと、繭の中で眠る咲良に変化が現れた。
床に向かって下げられていた腕が、ゆるりと動く。
肘から先が持ち上がり、両手が心臓の辺りで重なった。
胸に抱いた守弥の核を、更に守るように……。
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