201 / 668

「………………」 きょうだい達の視線が気になる。 ……………………………………ものすごく。 だが。 「……、どうぞ、お召し上がりくださいませ……」 差し出されたのは、一生懸命作ってくれたプリンだ。 パクンと口に含むと、豊かな香りと上品な甘さがフンワリと広がる。 「如何でございますか……?」 「うまい」 「…………、まことに?まことにございますか……っ?」 「ああ」 「…………っ、」 スプーンを構えたまま、真っ赤な顔になる咲良。 「まだまだござりますゆえ……」 「ん」 差し出されたプリンを再び口にする。 「あの……、何故みなさまが周りに……?」 「あー……、気にしなくていい……、多分……」 「でも……」 「大丈夫、いつもの記録だからさ。 気にしな~い、気にしない~」 守弥の後ろ側からスマホを向ける時雨はそう言うが、気にならない訳がない。 「うさこ、可愛い……っ」 「オレも食べさせてもらいたい……」 「あたしも」 「兄ちゃんの食べてるの、何倍も美味しく見える……」 「いいなぁ……守弥ばっかりズルい……」 遠巻きにしていた筈のきょうだい達が、いつの間にか周囲を取り囲んで生唾を飲み込んでいた。

ともだちにシェアしよう!