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親きょうだいにしか成立しない筈の、災厄受けの繋がりを守弥と繋いだのか。 完全なものであれば、先々の災厄を咲良が一人で背負うことになってしまう。 一過性のものであればまだしも、守弥から咲良への一方的な流れが確立してしまうのは望ましいものではない。 「咲良の気持ちは分かったけど、流れが出来てないか見ないことには……」 守弥の額に手を当てる。 「………………」 ごくごく小さな粒子状の光が、守弥の右手から零れている。 咲良が火傷を引き受けた痕跡がうっすら残っているのだ。 だが。 呪力の繋がりが完全に出来ている感触はない。 一過性のもの。 それを確かめて、ホッと息をつく。 「あとは、守弥だね……」 記憶の糸を手繰り、時間を遡る。 …………と。 『や……めろ……』 「………………?」 『……これ以上は背負うな……、…………っ!』 『大丈夫……。これくらい……平気……』 『やめろ……ッ』 『今度は間違えませぬ………………こさま……』 聞こえてきたのは、守弥とは違う青年の声と少女の声だった。

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