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「姉の代役とはいえ、守弥が恥ずかしくないような自分でありたい。
似合いと言われなくとも、せめて並び立っても違和感が無いような姿になりたい。
心配されているだけでは駄目だと、強く強く望んだからね……」
「だからって、何年分も纏めて成長するか……?」
「想いの強さは時として予想を越えるよ、守弥」
細身のままで成長した咲良。
可愛らしさと憂いが同居する顔立ちは、目の前で成長する夢を見たあのときとほぼ同じ……。
もっと男児らしく腕白な方向を選ぶこともできただろうに、守弥の好みのストライクゾーンのど真ん中な姿だ。
「家族との縁が薄い分、必死で考えて強く望んだってことだねぇ……」
「……………」
「火傷がしっかり治っているか診てもらうのと一緒に、咲良も診てもらえるように知り合いに連絡しておこうかね」
「大丈夫なのか?こちらの戸籍が無いのに」
「そこは心配しなくていいよ。
融通の利くところだからね。
言っておくけど、非合法な病院じゃないからね」
一瞬、もぐりの医者を想像した守弥だが、ばあ様が偽りを言うことはないと思い返す。
「いきなりモルモット扱いで監禁するような危ないところじゃないよ。
戸籍についても、いずれはどうにかしなきゃいけないからね……。
里にいる内に手立てを考えたいし、相談に乗って貰おうと思ったんだよ」
「……そうか…………」
どうやらばあ様には心づもりがあるらしい。
気になっていた事が解決するなら、それに越したことは無い。
取り敢えず咲良を起こして朝食をとることにした。
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