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髪を乾かし終えて丁寧にブラッシングをすると、いつもより艶のある銀髪に仕上がった。 「すご……!つやっつやのキラキラ……! うさこの髪キレイ……っ!!」 「ホントだ……。 いつもの髪もキレイだけど、守弥にいちゃんが仕上げたの全っ然ちがう!」 「すんごい……っ、初雪みたい~っ!」 「だろ?ほんの少しの手間で、こんなに綺麗になるんだ。 分かったか?」 「えうう……、はい……」 仕上がりの見事さに、咲良も言葉が出ない。 「うさこ、こっちに来る前はどうしてたの?」 「……手拭いでちゃんと水気を取っておりました。 乾かすときは、囲炉裏の火の近くで……」 「やっぱりな。 風呂から早く上がろうとして、無理に風で飛ばしてたんだろ」 「……う……、はい……」 悄々と項垂れる咲良。 「そんなに慌てて上がらなくていいから、ゆっくり髪を乾かせばいいんだよ。 ばばも露天でのんびりしてるんだし」 「でも……」 「これからは洗うのも乾かすのも俺がやる。 異存はないな?」 「ふええ……」 つう……。 ぽた。ぱた……。 「え?」 「兄ちゃん!」 「おい!」 「ふえ……?」 いきなり小鼻を摘ままれて、咲良は目を丸くした。

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