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降りて歩くと言い張るのを宥め、守弥と時雨は部屋に入った。 ふらつきながらも咲良は血がついた甚平を脱ぎ、守弥は紐を解いたり脱いだものを受け取る。 『うわー……、無防備に脱いじゃったよ。 下着穿いてるの分かってるけど、髪で隠れてるから素っ裸みたい。 うわ、ちょ、乳首ちっちゃくてベビーピンク~っ!!』 時雨は平静を装うが、咲良の無防備な脱ぎっぷりとチラリと見えた乳首に血がたぎって仕方ない。 『うわー! 陶磁器みたいに綺麗な肌が、ほんのりピンクに染まってる! なんつっても乳首!ピュアなベビーピンク~っ!! ふおおお! これこそ激写ものなのに、なんでスマホ忘れて来ちゃってんの、俺のバカバカ~っ!』 内心悶絶する時雨をよそに、咲良は一生懸命着替えようとする。 「大丈夫か……?」 「えうぅ……はう……」 脱いだはいいが、いざ着るとなれば話は別だ。 ズボンに足を通そうとしたところでバランスを崩した。 「……?ひあ……っ?」 てっ、てっ、とててっ。 「お、おいっ!」 よろけた咲良は足を滑らせた。

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