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と、そこへ…。
「ベッド直った…、…ょ………」
ドタドタと走ってきた子供達が口を押さえた。
『うわああ…!さくら、かわい…っ!』
『やっぱり、寝顔もむっちゃ可愛い…』
声をひそめて忍び足で囲炉裏を越える。
付喪神や式神も倣って忍び足だ。
『なになに…?ばあ様……?それ…』
『ふおおお!かわ、かわ、きゃわわわわ…!』
ばあ様のタブレットに映し出されてるのは、幼い咲良がトテトテ歩いている動画だ。
覚束無い足取りで進む先には、猫又が寝そべっている。
もふもふの毛並みに向かって一生懸命歩いているのだ。
『うわ、ちょ、かわ、っ…!』
『え、ちんまい咲良の動画?どっから…!?』
『私の秘蔵コレクションです。
おばあ様にデータを飛ばしましたので、シェアしてて下さい』
『ふおおお!』
『シェア!?シェア!?かんわいいのいっぱい!』
宮司の様子と興奮気味の弟妹に、守弥はどう反応したものか戸惑う。
『………写真はともかく…、動画…?
やけに鮮明な…』
『爆裂的に可愛らしいでしょう?
貴方には特別に未編集のデータもお付けしましょうね』
『は…?』
宮司がクスクス笑いながら差し出したのは、幾つものUSBだ。
『…ちょっと待…』
『お小言は後で聞きます。
ほら、咲良さんが目を開けてますよ』
「………っ」
振り向くと、目を擦りながら起き上がろうとする咲良がいた。
「守弥、さま…」
「あわてるな」
「え、ぁ…?」
姿勢を保てずに崩れかける。
床に額を打つ前に、守弥がそうっと支えた。
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