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「…………?どうしたんだい?咲良が何か……?」
いつにない咲良の声を聞いたばあ様が駆け込んできた。
傍らには式神と付喪神もいる。
「大ばば。
アイツが咲良を噛んだことを知っていたか?」
「………………!?」
「大ばばが把握してないってことは、昨日のメールの後から朝までの間ってことか……。
見てみろ」
咲良の首筋を見て、ばあ様の血の気が引く。
「………………!蔓……と……棘……?
そんな……」
棘のある蔓薔薇模様がそこにはあった。
「畝って締め上げるような模様だろ?
ここを中心に熱が次々生み出されて体中に籠ってるってことだ。
このままだと命に関わりかねない」
「なんてことを……」
「咲良は自分が悪いと言っていたが、一時の感情で噛んで離れるなんて有り得ないだろ。
情があるなら、ちゃんと同意を得て噛み返させないと」
「求愛の甘噛みなら、棘付きの蔓にはならない……
。
さくらがお仕置きや服従の噛みつきと受け取ってると言うことだねぇ……」
青ざめるばあ様を付喪神が支え、式神は守弥を呼びに走った。
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