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「は…ずかしゅう……ございます……っ」 「大丈夫だ、見慣れてる。 俺にだけは隠すな」 「…………んっ、……ぁ……」 唇や頬に落とされていた口づけが、少しずつずれる。 耳殻を甘く噛み、首筋に触れ、肩、ほんのり色付いた肌に散る黒い桜にも……。 チュッ。 チュ。 愛しげに触れる度に立つリップ音。 咲良が頬を染めて見詰めると、守弥が愛しげに肌を吸い上げて痕を残す。 「……なっ、……ぁっ、そ……な……っ」 「所謂マーキングだな」 「ふあ!」 逃げを打ちかけるのを遮られ、小さな粒が唇で含まれた。 「あっ、え……、あ、そな……っ、ゃあ……ッ」 強弱をつけて吸い上げながら、舌先で転がす。 反対側も指先で摘ままれ時折やわやわと潰されて、華奢な体がビクリと跳ねた。 「や……っ、守弥さま……、それは……っ、んあッ」 「触れたいんだ、咲良。 最後まではしないから、もう少し……」 「きゃう、……っ、……っあ……はぁう……」 宥めるように優しく吸い上げる。 その唇の隙間から舌が見えた。 下からなぞって唇でハミハミと噛み、芯を通らせた蕾を舌で弾く。 それだけで下腹で熱が渦巻き、ツクリと疼いた。

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