355 / 668
・
「は…ずかしゅう……ございます……っ」
「大丈夫だ、見慣れてる。
俺にだけは隠すな」
「…………んっ、……ぁ……」
唇や頬に落とされていた口づけが、少しずつずれる。
耳殻を甘く噛み、首筋に触れ、肩、ほんのり色付いた肌に散る黒い桜にも……。
チュッ。
チュ。
愛しげに触れる度に立つリップ音。
咲良が頬を染めて見詰めると、守弥が愛しげに肌を吸い上げて痕を残す。
「……なっ、……ぁっ、そ……な……っ」
「所謂マーキングだな」
「ふあ!」
逃げを打ちかけるのを遮られ、小さな粒が唇で含まれた。
「あっ、え……、あ、そな……っ、ゃあ……ッ」
強弱をつけて吸い上げながら、舌先で転がす。
反対側も指先で摘ままれ時折やわやわと潰されて、華奢な体がビクリと跳ねた。
「や……っ、守弥さま……、それは……っ、んあッ」
「触れたいんだ、咲良。
最後まではしないから、もう少し……」
「きゃう、……っ、……っあ……はぁう……」
宥めるように優しく吸い上げる。
その唇の隙間から舌が見えた。
下からなぞって唇でハミハミと噛み、芯を通らせた蕾を舌で弾く。
それだけで下腹で熱が渦巻き、ツクリと疼いた。
ともだちにシェアしよう!