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「………こ、これは…っ!」 咲良が乳幼児の頃の動画や写真から始まり、此方に来てから背が伸びていくタイムラプス動画、祝詞を認めたり舞いを舞う動画や写真の数々を、ばあ様と時雨は次々と披露していく。 「赤ちゃんの頃の動画はどうして…?」 「隠し宮の宮司さんがね、うちの身内だったんです。 それでデータを特別に頂きました」 「あの宮司さんが…?」 「そうなんです」 春日の家の者には絶対零度の塩対応の宮司がと俄に信じがたいのだが、実の親でもここまでまめに記録を取らぬであろう頻度の動画に、両親も感心するしかない。 無心にミルクを飲む様子や、初めてのつかまり立ち、よちよち歩き。 宮司の後を追って歩いたり、袴に掴まっているのもある。 「こんなに沢山…」 「宮司さんが一緒に映ってるのも…」 「どうやって撮ったのかしら…」 「多分ですが、あちらの神職さんでは…」 「まあ…っ」 守弥が補足を入れる。 視点の低さを考えれば付喪神が妥当なのだが、これだけ周りにいる付喪神や式神が見事に見えていないので、人間が撮ったと言わざるをえない。 動画にも咲良と一緒に映っているが全く見えていないのを考慮して、ばあ様も敢えてスルーしている。 「此方に来てからばばや皆がカメラを向けても戸惑ってなかったし、結構撮られ慣れてる感じはあったねぇ。 お陰で、可愛いさくらを沢山激写出来てる。 良かったら、ばばの激写これくしょんも含めてぷれぜんとしようかねぇ」 「よろしいのですか!?」 「もちろん」 ばあ様はにっこり笑ってタブレットを取り出す。 時雨も倣ってスマホを取り出した。 「無料通信アプリで飛ばすにはデータが多すぎるし、万が一消えた時が怖いし…。 一応、記録媒体に落としておこっか」 「そうだねぇ」 時雨がDVDや容量の大きいmicroSDにデータを移していき、ばあ様はまだ見せていない動画を次々と披露していった。

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