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後日外宮に住む両親を連れて改めて挨拶に出向く旨を守弥が伝えると、咲耶と両親も了承した。
「生まれてからずっと隠し宮に預けっぱなしだった私達が言える事ではないのですが、この子を末永く傍に置いてやってください」
「勿論です。
咲良の想いに応えていけるよう、俺も全力で大事にします」
「咲良が兄さんを大好きなのと同じくらい、兄さんも咲良にメロメロですから。
安心してください」
「まぁ…っ」
ばあ様がこの場にいたなら、時雨のナイスフォローっぷりにぐっじょぶをしていたに違いない。
「咲良のこと、よろしくお願いいたします」
「こちらこそ、よろしくお願いいたします」
安心しきった寝顔は、年相応というより幾分幼い感じがする。
「結婚してもさ、家族の縁とかきょうだいの縁って切れないんだし、今まで一緒に暮らせなかった分はこれから取り戻してけばいいと思うよ~。
学校の行き帰りに立ち寄ったりとか、チャンスはいくらでもあるからね~」
「そうね…。
これから挽回出来るんだわ。うん」
ふむふむと頷き、咲耶は寂しそうな顔をする両親に目をやる。
「顔合わせとか結納とか結婚式の日取りとかやることがいっぱいあるんだからさ、しょげてる場合じゃない訳よ。
しっかりしないとね!」
「そ、そうね。咲耶の言うとおりだわ」
「父さんもしっかりしないとな」
「結婚しても、ここと外宮は目と鼻の先ですし、本宮への近道もあります。
全く会えない訳ではないですから、そこはご安心ください」
「ええ」
「分かりました」
両親も安堵したのを見計らい、守弥は咲良を抱っこする体勢のまま立ち上がった。
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