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ずうっと、これからも
山間部にはまだ雪が残る4月。
咲良は高校生になった。
「おばあ様、行って参ります」
「うんうん。今日も気をつけて行っておいで」
「はいっ」
トコトコと駐車場へ向かう咲良に、屋根の上から式神と付喪神たちが手を振る。
「おう!気をつけてな!」
「今日も一日楽しんで来いよ~!」
「はいっ、行って参りま~す!」
ブンブンと手を振ってから車に乗り込む。
守弥が運転する車で登校するのもだいぶ慣れ、持ち上がりのクラスにもとけ込めてきている。
編入初日にガッチガチに緊張して教室に入った咲良を、クラスメートは温かく迎え入れてくれた。
色彩の異なりも古風な口調にも拒否反応を示すこともなく…。
「クラスは殆ど持ち上がりだったんだな」
「はい…っ」
「言葉遣いをからかわれたりはないか?」
「はい。
無理をしなくても良い、と…」
「そうか…」
高校で新たに級友となった生徒もいたが、拒否反応どころか咲良を面白がってくれている。
咲耶と対照的に古風な言葉遣いをするのも、穏やかな気性も好意的に受け止めて貰えているのがありがたい。
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