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◆◇◆ 「なんと…! ばばが居ない間にそんなことが…」 咲良の鞄や貴重品を受け取って帰ってきたばあ様と宮司は、付喪神や式神達からの説明を聞いて驚きを隠せなかった。 「そりゃあご祭神さまがお出ましになる訳だよ…。 いやはや、びっくりだねぇ…」 「ただただ咲良さんが可愛いから構いに来られたものと思ってましたが…」 「焦れ焦れしすぎて息が止まるなんて、おいら達ももう…」 「おっかねえかったよ」 「おおおぅ…」 囲炉裏の間にいる皆がぶるぶると震える。 丁度そこに二人に気づかれないように様子を見に行っていた屏風覗きがトテトテと戻ってきた。 「たっだいま~」 「お、おかえり~」 「どうだった?」 「さくら、もう大丈夫なのか?」 「うん。 もう大丈夫だべ。 とっつぁんが残って様子見てる」 「らぶらぶちゅっちゅしとるのかのう?」 「いや、もっとあまあまのらぶらぶじゃった」 「「………!?」」 ハグハグぎゅうぎゅうよりもあまあまだと!? ばあ様も驚いて目を見開いた。 「膝っこさ、さくら乗っけてご飯をこう…」 「おおお…」 「そりゃあまあまだべ…」 「爆萌えだべよ…」 「うわ~、気になる…」 「ちょこっとだけ撮ってきた」 「「………!」」 「ぐっじょぶだよ…!」 屏風覗きがそっと差し出したGoProからmicroSDを抜き、モニターへ繋いでみる。 そこにはなんともあまあまな二人の様子が繰り広げられていた。 「「おおお…」」 寝台に腰かけた守弥の膝に咲良が座っている。 「ちょこんって、遠慮がちなのがまたいいんだよな…」 「うんうん」 「奥ゆかしいですからねぇ」 「弁当箱出してる」 「どれ食べたいかって聞いてるんだな」 「選んでる」 「お…」 「ちょっ、かわ…っ」 「「おおおおおおおお…っ」」 守弥がおかずを咲良の口に合わせて割り、口元に持っていく。 遠慮がちに口を開き、ぱくんと頬張る。 「良く噛んで食べろよって言ってるのかな」 「たぶん」 「一生懸命食べてる」 「可愛い…」 「お、今度はさくら…」 「守弥にどうぞしてる…」 「いやこれすげえ爆萌えだわ」 時折、額と額をコツンとしたりしつつ、交互に食べさせ合う。 「なんかさ、可愛い…」 「なあなあ、さくら、朝よりも可愛くなってねえか?」 「うんうん」 「熱が下がってまだちょっと気だるげ~な感じと、ちょ~っとエロいの混じってる…?」 「いけない感じがたまらないよな」 「そこに遠慮がちなとこが合わさってさ」 「こりゃ、対の鬼はたまんねぇべよ…」 「めろめろだべ…」 「んだんだ」 そりゃ、自ら尻に敷かれに行くわと、皆が頷くのだった。

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