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「………っ」 「………っ」 咲良は守弥の凛々しい男振りに。 守弥は面をつける前よりも色香が駄々漏れの咲良に一瞬言葉を失った。 『毎日さくらと一緒に暮らしてる守弥でも、こんな反応になるんだねぇ。 さくらも可愛らしい反応だねぇ…』 面を乗せた盆を宮司に渡したばあ様がニコニコと二人を見る。 自らが激写したいところだが、式の進行をせねばならない。 隠行している付喪神や式神がばあ様の代わりに撮影してくれているが…。 『定点カメラもうまく撮れてるといいんだけどねぇ…』 気にはなるが、今は滞りなく式の次第を進めねばならない。 「…っ、……咲良」 「はい………っ」 咲良が白衣の襟を少し緩めて、守弥が首筋に唇を当てる。 熱い吐息が一瞬触れ。 その感触に肌が粟立つ…。 「………ん」 かりり。 「………っ」 そろ。 「はぁう………っ」 対の求愛の甘噛みに、爪先から脳天まで稲妻が走り抜けたように華奢な体が突っ張る。 ずらしていた袿が床に落ち、鈴の音とともに沢山の花びらになって大気へ溶けていった。 「は、ぁ…ぁう…っ」 そっと首筋から唇を離し、稲妻の余韻が残る咲良を支える。 「………大丈夫か…?」 「……は……い…」 額と額を合わせ、咲良が落ち着くのを待つ。 「でっ、でこ…っ、でこぉ…っ」 「デコぐりぐり…っ!うさことデコぐりぃ…っ!」 「なんてうらやま…っ」 「とうとい…っ」 「守弥にーちゃん、お願い…っ!そこ代わってぇ…っ!」 「至近距離でうさこぉ…!」 「ぐは…っ」 「らぶらぶじゃ…っ、たぎるのう…」 隠行して撮影している雲外鏡も、守弥のきょうだい達も爆萌えだ。

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