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夏の自堕落ミス

   擦ってたソレはもう元気いっぱいですっ、と伝わって張っていた。  苦しそうに見えて思わず、ずっとこのままだったら王司はどんだけ我慢が出来るんだ?と考えたが、そういうのはまだ先にしておこうと後回し。 「さとしくん……ん、はぁ……」 「ん、おーじっ、」  ゆっくりと王司のベルトを外す間にもう一度キス。  ちゅく、なんてイヤらしい音を立てながらジーンズを下ろしてみるとおかしなぐらいの大きさでシミがついてるのがわかった。  完全に我慢汁垂れ流しでついたものじゃないか……。つーか、やっぱり期待していたのか、こいつは。  俺も調子のいい動きをしているが王司も負けてないな。  でも、そうか。王司は絶対に負けないよな……こういった方向に進ませるのだけは上手いんだから。 「お前きったねぇな……」 「あッ、ぁ、そんなみない、で……っ」  本当はそんなこと思っていないが王司が求めてるんだからしかたがない。汚いとは思ってないが、すげぇな……と関心はしている。  ここまで出せるものなのか?とか、な。 「この下着、俺のだったらどうしようかと思ったぞ」  シミの付いた下着もズラしたあとグッ、と膝で押し付けるように触れる王司は過剰なほど反応して声を出す。 「んン……っ!アッぁ、ん……!さ、とッし、くんンっ……」  興奮して目に涙を溜める王司が腕を伸ばしてきて俺の首に回してきた。それを俺は払うことなく勃っている王司のソレに押し付けていた片膝でさらにぴったりとくっつける。  くっつけた時もタマの部分が少し潰れたせいか声をあげる王司。  頬を触ってみると熱いぐらい火照ってて熱があるんじゃないかと一瞬疑った。  だけどそんなわけでもなく次、瞬きをすれば涙が出るんじゃないかと思うほど溜まっている目尻を拭ってゆっくりゆっくりと膝を動かしていく。 「んっ、あぅ……ッ、はっはっ、んンぅ」 「王司、ここも勃ってるけど、お前も感じちゃったりすんの?」 「あァん、んッ、さとしくんンッ、やぁ……!」  チンコにぴったりくっついてる膝はまるで貧乏揺すりみたいに振動させてだんだんはやくなりつつ、押し付ける。  上半身裸だった王司のぷっくりした乳首の片方をピンッと指で弾いて口を付けるが、 「うぅん、ンッ……!イっちゃ、イっちゃうッ!さとしく……っ!――ふぁ……え、」  イきそうになったらしいから揺らしていた足を止めた。  イき損ねた王司は俺の首回りに通していた腕をずるり、と落として俺の手を取り、涙を流し始めた。  当たり前か。絶頂しそうになって口にしたのにその寸止めをされたんだもんな。そりゃツラいよな?  でもそのツラいのが好みなんだもんな? 「さとしくん、なんで……なんで止めちゃうのさぁ……」 「気分だ、キブン」  王司もきっと暑いんだろう。  エアコンの温度は24度にしてあるのに、うっすらと浮かぶ額の汗を思わず舐めてしまい、しょっぱい思いをした。  微かに揺らす足を王司はむず痒そうな表情で、はくはくと声にならない唇を何度動かしているか。 「智志くん……ん、もっとぉ……ッ!」 「あぁ?もっと?なにが?」 「っ、はぁ……さとし、くん、かっこいー……」 「……」  不意に、言われて悪くないと思う言葉に体勢が崩れそうになったのをなんとか耐えて、無表情のまま『眼科に行けよ』と言った俺は、雰囲気などなにも壊していないと信じよう。  ついでに目潰しもしようかと本気で迷った。  そんな時、まだもどかしさを体験させるために足を動かしていると王司は俺の襟を遠慮がちに掴み、引き寄せられる。 「どうした?」  余裕のない顔。イきたくてどうしようもないんだろう。  王司と、それこそもう一度キスでもしてきそうな距離で言う。 「はぅ……ッ、これや、だっ……イきたい、智志くんさとしくん……イかせて、くださ、い……!」  おお、敬語か……ちょっと良いと思った俺は変態になってきたか?  貪るようなキスをしてきた王司についていこうとはするが、レベルが違い過ぎてこればかりはどうも無理だ。  なんというか、上唇をもごもごしてきたり舌を吸っては甘噛みしてきたり、王司の舌で下唇を幾度となくツンツンと押されたりでなにがしたいのかさっぱりわからん。  こういうもんなのか、それとも王司がおかしいだけなのか……あまりにしつこ過ぎて口の周りがベトベトになり、だいたい俺から顔を逸らす事が多い。  が、今回はそうもいかないみたいだ。 「ん、ふンっ、んんンッ」 「ぁう、さとしくん、さとしくん智志くんっ、」 「はぁッ……!てめっ、」  ガッツリ両手で頭を固定されて身動きが取れない。気にせず酸素を取ろうと隙を見つけて大きく吸ってみるがそれでも足りないぐらいだ。  耳を塞がれてるせいかくちゅくちゅと響く音がうるせぇ……。  結局どっちでイくのかも聞いてねぇし、体勢が変わっても俺の足にチンコを擦りつけてくる行動も変わらねぇし、こいつはどうやってほしいんだ。 「ん、むぅッ」  瞑っていた目を開けて王司の顔でも眺めとこうと思い、ゆっくり開いてみると俺を涙目でガン見していた王司と目が合ってしまった。 「ふぁッ、はぁはぁ!おま、目ぐらい瞑ってろよ……!」 「あぁんンっ……さとしく、んッ」  しつこ過ぎるキスからようやく逃れた方法。それは王司の後ろ髪を掴んで引き離す。  それだけだった。  

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