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夏の自堕落ミス
「泣くか、ちゃんと声出して鳴くか、どっちかにしろよな」
泣きそうな面は変わらず、だけど鳴く姿も変わらない。赤く染まった頬にだらしなくも口周りに垂らすよだれ、うっとりしている目には俺しか映っていない。
そんな表情にも可愛いと思うこの感情は嘘偽りがなく、もっと崩したいと、先の先まで思ってしまう。
「はぅ……んっ、さとしくん、」
離れたことでほんのすこしだけ落ち着きを取り戻したのか、眉をハの字にさせながらするすると手を下におろしてきた。
服の中に入っていくその行方に、確信。こいつは俺のナカでイきたいらしい。
着ていたTシャツを捲られて、へそから上へ舌を這わせる王司。
齧 り付いてくれば必死な王司を見る程度で済むが、こうもくすぐったいだけの感覚だとジッと見れなくてつまらないものがある。
なにも反応していない俺の乳首だってチロチロと舐めてきて、もう片方では爪で引っ掻くように、だけど弱めなやり方がまた気持ちを昂らせてくる。
「おーじ、そんな味もねぇもの舐めたってしょうがねぇだろ?」
「んーんっ」
「……ッ」
次にじゅるじゅると音を立てながらしゃぶってきて、ピクつく体。
反応したのを知られたくない、変なプライドに王司の肩に手を置いて退かそうと動かしてみるがそんな簡単に避けれるような男ではない。
わかってはいるが、反射的に出る抵抗だ。
「ふ、ははっ……ちくび勃ってきたぁ、ハァ、さとしくん気持ち良いッ?」
「んー、どうだろうな?つーかしゃぶってて息荒くしてんなよ」
やっと顔をあげた王司に汗で少し濡れた前髪を払いながら余裕ぶっこいていると穿いていたジーンズに手を伸ばしてきたのがわかる。
王司の勃ったモノを見て小バカにしていたが、もちろん俺のだって勃っているから。
さすがに完勃ちというわけではないが、かっけーと思っていて可愛いとも思える王司 雅也相手に、勃たないわけがない。
「ん、」
触って俺のモノを見る王司から、ゴクリと息を呑む音が聞こえた。
「見過ぎだ、変態」
「ん、うんっ……うん」
なにに頷いて反応しているのかわからないが、王司はジッと、ジーッと見た後に優しく握る俺のモノを上下に擦り始めた。
同時に亀頭辺りを口に付けて、こう言った。
「さとしくぅん……無理矢理おれの口に突っ込んで……?」
ころっと首を傾げて願う可愛さはどこからくるのか。いくら顔が良かろうがこういった類は限られているだろう。
会長様がやった想像をしてみろ。――コンマ一秒にも想像出来ねぇよ。
暑さが変わらず俺は我慢の限界で上体を起こしながらベッドの下に置いてあるエアコンのリモコンを手に取り温度を20度まで下げる。
ついでに風量も上げて強くした。
「王司は本当に好きだな」
柔らかく笑う俺に、王司は嬉しそうな表情を浮かべながら『大好き』と口にした。
違ぇよ、アホ。なにが好きで大好きなんて言ったかはわかるが、そうじゃねぇよ。自分から頼んどいて脱線してどうすんだよ。
ペシッと軽めに王司の頬を叩きながら、笑顔は絶やさず頭を掴んで、
「どんだけチンコが好きなんだ、ってことだっつの」
がく、という擬音が付くんじゃないかと思う勢いで俺のモノに首を押し曲げる。
「んぐッ、んン……むうぅ……っ」
「あー……あっちーなぁ……」
苦しそうな声を出す王司。
こいつの口のナカで感じる温かさが最近のお気に入りになりつつある。――あ。
パッと思いついたものをやってみよう。
枕を俺と王司の間に持ってきて王司の顔を埋めるように置き、あまり息が出来ないように押さえ込んでそのまま続行。
「ッ……ぅぐ、ん゙んっ、ぅん゙んんッ」
「はっ……ん、はぁっ」
案の定、苦しいのか声が一段と低く、呻き声に聞こえなくもないものが耳に届く。
太さにしろ長さにしろ平均的なモノだと思っている俺のを咥えたままだと口から息をするっていうのも困難なんだろうな。
たまに掴む頭を引っ張って浮かせてやれば埋もれていた顔が離れて鼻を頼りに酸素を吸っているのが窺える。
それでも無駄に抵抗しないあたり、王司も楽しんでいるんだろう。てか、この状態でも上手く使ってイきそうになってる俺って……。
「やべっ、おーじ……出るから、退け……っ」
さっきまでイきたがっていた王司より先にイくことになったが、まぁこれもいいか。
間に挟んでおいた枕を退かせて腰を数回、突きながら嘔吐 かせて離そうと試したものの、やっぱりそういうのは王司からしたらご褒美になるんだな、と実感した。
「んぐ、ぅんンッ……!」
「くそ、バカっ」
なかなか離さない王司の口の中に、しょうがなく射精。
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