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第46話

 片方の尖りを弄っていた手が、胸から首筋を撫で、アンジュの顎を捕らえた。  少し強引に後ろを振り向かされて、肩越しで唇が重なる。 「……ん……ぅ……」  熱を纏った舌先が唇を優しくなぞり、音を立てながら啄んで、その隙間から咥内へ割り入ってくる。  歯列をなぞり、上顎を撫で、柔らかくアンジュの舌を絡めとる。  さっきの激情に駆られたようなキスとは違い、優しくて、甘い口づけだった。  アンバーは、そうしながら、また両手でアンジュの胸の尖りへの愛撫を再開する。 「ん、ん……」  淡い色の乳輪に、指先でくるくると円を描くようになぞっていたかと思えば、硬く主張している中心の尖りを摘まんで引っ張ったり、転がしたり、強弱をつけて刺激する。 「……っ、ん……ふ、っぅ……ッ……」  指の動きが変わるたびに、重ねた唇の隙間から、アンジュの甘い声が漏れ聞こえた。 「……アンジュ、気持ちいい?」  唇を開放して、耳元で囁くと、アンジュはうっとりとした視線をアンバーに送る。 「……きもち、いいよ」  返ってきた答えに、アンバーは嬉しそうに口元を弛め、「良かった」と、熱い息と共にアンジュの耳の中へ声を注ぐ。  そうして、そのまま耳の中へと舌を挿し入れてくる。 「もっと気持ちよくなって」  耳を愛撫しながら発せられるアンバーの声と水音が、甘く優しく鼓膜を覆う。 「……きもちよくて……あつい……」  さっきまで、ガタガタと震えていたのが嘘だったみたいに、身体の芯から熱くなり、汗が滲む。  最初からぬるめに張った湯は、時間が経って、もう随分と冷めているのに。  身体が熱くてしょうがない。  背中についた石鹸の泡が、密着したアンバーの肌と、ぬるぬると擦れ合う。  そんなちょっとした触れ合いが気持ちよくて、また体温が上昇していく。  腰に当たっている硬い雄の象徴に、腹の奥がまた、キュンと熱く疼いた。 「さっきイったばかりなのに、もうこんなになってるね……」 「っ、あっ……ん」  片方の乳首を弄りながら、アンバーのもう片方の手に、また硬さを取り戻した半身を撫で上げられて、アンジュは思わず身体を震わせる。 「……急に触るな……」  湯の中でしっかりと勃ち上がったそこは、ちょっとした刺激にも、またすぐに達してしまいそうだ。 「アンジュ、可愛い」 「……っ、るさい」  アンジュは、恥ずかしい時はいつも、ちょっと強気だったり反抗的な言葉が返ってくる。 「そういうところが、よけいに可愛いんだけど」  アンバーは、クスッと笑いながら、アンジュの閉じた膝に脚を割り入れ、大きく股を開かせた。 「ちょっ、何すんだっ」  

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