3 / 127

第3話

僕が生徒会に入ってから3ヶ月が経った頃。会長は僕に転校生を紹介してきた。 彼は会長達と幼い頃からの友人だそうだ。ただ、中学をあがる前に留学。 1年ぶりに日本に帰ってきたそうだ。 「一青、こいつに校内を案内してくる。他の奴らも生徒会室を出ないと行けないようだから書類だけ置いていくから、今日中に終わらせとけ。」 「はい。」 会長が行ってしまった後に自分の机に大量の書類が置いてあるのを確認した。今日中は絶対無理だ。 「会長のアホ。」 僕は会長から頼まれた仕事を前に悪戦苦闘を繰り広げた。 僕はただの転校生の代わりだったともしらずに…。 その日から仕事の量が少しずつ多くなっていく。 後々、手が回らなくならないように睡眠を削り、生徒会の特権をフル活用して仕事を減らしていった。 そんな中、急な書類を渡してきた。誰が、それはいままで余裕をもたせてくれた筈の会計先輩だった。きっと、ただのミスだ。ほら、会計先輩も謝っているではないか。 しかし、それは続いた。 その上、会長の急な仕事も押し付けられる。副会長どころか誰一人として手伝ってくれる事はなかった。 そして、先輩方は生徒会にすら来る事が少なくなった。

ともだちにシェアしよう!