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第16話

俺らの中学は荒くれ者が多く、弱い奴はカモにされていた。 残念ながら真斗も中1まで喧嘩はペーペーだったのでよく金をせびられていた。それを助けたのが夏乃だ。 その後、夏乃は何を思ったのか真斗を鍛え、不良に染め上げ、強くした。 最早夏乃の信者化していた真斗は夏乃に何でも従った。髪を赤に染めたのも夏乃の名前にある夏に連想させた色だからだとか。 夏乃が好き過ぎて必死に勉強して同じ学校にまで進学した。が、当の夏乃は不良を止め真面目になっていた。 そりゃあ、溜まったものじゃない。失神したのち、攻め立てたが、近寄るなの一言。 真斗のショックは表しようが無いほどやばかった。で、少したってのこれだ。 生徒会は酷いと思うが、夏乃も同じくらい酷い。何とも言えない気分になる。 「真斗、諦めろ。あれが夏乃だ。寧ろお前は夏乃が帰ってきて嬉しいんじゃないか?」 「…確かに。夏乃、次は許さねぇからな。」 「あ?ざけんな。それを言うなら俺のセリフだ。次に俺に歯向かったらどうなるか分かってんだろうな。」 ギロリと睨む眼光も昔と変わらず恐ろしい。俺も直斗もひっと一瞬の悲鳴を上げた。 多々side end

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