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第27話
画面の中に雲に乗った亀が3、2、1と数える。
GOの瞬間、車が前へ走り出した。
まずはハテナボックスに突っ込んでいく。アイテムは赤の甲羅だ。丁度前をチャラ男が走っている。甲羅を投げれば必然的に当たる。
「ふっ、そんなんで俺を倒せると思ってるの〜?」
チャラ男のコントロールするお姫様の後ろにはバナナが。攻撃は防がれる。
「おいっ、男なら真正面から攻撃を受けろよ。」
「そんなゲームじゃないから。一位を取ればいいんだよ。」
「卑怯だぞ。」
曲がり角を曲がりながらも次のアイテムボックスに突っ込む。所々にバナナが敷かれているのは絶対にチャラ男の仕業だ。
だが今度は赤の甲羅が3個もでた。
これなら確実に一回は当たる。しめしめと思いながら、ふと考える。
このままチャラ男の後ろを走り、最後の最後で当てる。ゴール手前で余裕ぶっ来いているチャラ男に反撃。甲羅に当たったチャラ男の横を悠々と走り抜ける。
いい考えだ。
このまま赤の甲羅を死守しながら、ゴール手前で赤甲羅を放り投げていく。思った通りチャラ男のコントロールしているお姫様は甲羅に激突。
動きを止めた。
「そうはさせないよ。」
チャラ男は最後にアイテムである爆弾を投げ俺に当てた。
「うわぁぁ、いやまだだ。」
俺は目の前のゴールに少しでも早く走れるようにアクセルボタンを押しまくる。
「いけ〜‼︎」
ゴールの音が鳴り響いた。
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