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1月 part2-5
鳴り響くドアチャイムの音で、目が覚めた。…たぶん、七星だ。
11回まで数えたところで、ドアチャイムは聞こえなくなった。足音が遠ざかっていく。
枕元に置いていた、スマホの電源を入れる。9:23と表示された時刻。34件のライン通知と、17件の着信。ため息をついて、また電源を落とし、掛け布団の上に放り投げる。
昨日は、あれから何も食べていない。重い身体を持ち上げ、冷蔵庫まで移動する。…なんか、適当に食べられるもの、あったっけかな。
冷蔵庫の扉に手をかけた瞬間、思い出してしまった。
ここで、七星とキスした日のことを。
…そして思い出す。正々堂々勝負しようと、七星と交わした約束を。
胃液が逆流してきそうな感覚とともに、頭の中に渦巻きはじめる思い。考えたくないことばかりが、頭の中を支配していく。…未練がましいな、何だってんだ、ほんとに。
結局、冷蔵庫を開けることすら出来なかった。俺はグレーのスウェット上下のまま、財布だけ持って外に出た。
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