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第7話-3

「すっげー!うまっ!」 あまりの美味しさに思わず顔がほころぶ。大輝もそんな俺を見て、嬉しそうに笑う。 「良かった。ほんと、悠斗は美味しそうに食べてくれるから、作りがいがあるっていうか」 「いや、マジでうまいんだって。マジでお店で食べてるみたいな、本格的な味するし」 「そんな、大げさだって。本当は、赤ワインも使ってみたかったんだけど、未成年じゃ買えないしさ」 嬉しそうな大輝の顔を見て、俺の心もふわっと暖かくなる。 好きだ、大輝が好きだ。 大輝には、ずっと、俺の好きなあの笑顔でいてほしい。幸せになってほしい。

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