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第13話-2
「マジ!?瀬戸のやつ、男と付き合ってんの?うわー、あいつホモかよ。きっも」
「そ。しかもその付き合ってる相手がさ、高1の時、オレらを殴りやがった、あのふざけたコスプレ野郎だっていうじゃねえか。あれきっかけでオレら、高校退学になっちまったしさ。なんか復讐してやんねえと、オレらとしても気がすまないじゃんか」
「あー、それでこんな…他県まで、わざわざオレを呼び出したわけね」
「そーそー。ま、ふてんなって。ちゃーんと、おもしろいショーを用意してあるからさ。
瀬戸のやつ、今、コンビニでバイトしてるらしくてさ、オレ、ひらめいちゃったわけ。
じゃーん!あと10分後…明日の午前0時きっかり!
『【コンビニで】バイト中に、売ってるおでんを試食してみた!~熱々おでん、トングを使わず、手で掴めるかな?~』を、YouTubeで生配信!
あ、ちゃんとオレが選んだ、高画質のWEBカメラ渡してるからさ!このノートパソコンから配信できるぜ!」
「ギャハハッ!傑作じゃねえか!なにそれ、瀬戸にさせんの?
なんか高1のあれからさ、瀬戸、生意気になってったじゃん。オレらの命令聞かなくなりやがってさ。
なに?どーやって言うこと聞かせたわけ?」
「べっつにー。ただ、やっさしーく言ってやったんだよ。
『あーそういや、あんたの彼氏って教育学部なんだって?じゃ、学校のセンセになりたいわけね。
…挑発して、また暴力事件を起こさせてやろうか。
今、体罰とか、社会問題になってますよねえー。大学時代から暴力事件起こしてるやつ、果たして採用されるんですかねえー』
って」
「うっわー、鬼畜ぅ!
ま、そのおかげで、オレらは楽しめるわけですけどねー。
明日、瀬戸の様子、見に行ってみようぜ。注目の新人YouTuberさんの末路はいかに!?ってか!マジウケるわ!」
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